飲食店の経営に必要な知識とは?持っているとアピールできるお酒の資格を紹介

「料理を作るのが好きだから飲食店を経営したい」「飲食店を経営しているがこのやり方でいいのか不安」など、飲食店を経営するためには料理のことだけではなく、店舗を運営していくうえで必要な知識を身につける必要があります。
しかし、特にはじめて飲食店を経営する方は、具体的にどんな知識を身につければよいかわからないと困っていることも多いのではないでしょうか?

この記事では、飲食店を経営するために必要な知識とともに、持っているべき資格と持っているとアピールできるお酒の資格をご紹介します。
すでに飲食店の経営をしていて必要な知識を知りたいという方、これから飲食店の経営をするためにスキルを身につけたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

飲食店を経営するために必要な知識

飲食店を経営するためには、さまざまな知識やスキルが必要となりますが、どんなことからはじめればよいのかわからないという方や、すでに飲食店を経営していて再確認したいという方に向けて、飲食店を経営するために必要な知識やスキルをご紹介します。

お店のコンセプトやターゲットが定まっている

新しく飲食店を開業するという方は、コンセプトの決定を開業6ヵ月前には行うようにしましょう。コンセプトとは、お店の概念や困ったときに立ち返る基本的な理念のこと。
コンセプトがはっきり明確になっていないと、顧客が「このお店はどんなお店なのか」がわかりづらく、お店の価値を伝えられずに失敗してしまうこともあります。
他店との明確な差別化をする、ターゲットとする顧客層を定める、お店の雰囲気やジャンル、スタッフ教育など、さまざまな視点でコンセプトを作成するようにしましょう。

コンセプトシートの書き方について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
飲食店開業を成功させる!コンセプトシートの書き方・使い方

好立地な物件での営業が必須

飲食店の出店は、好立地な物件での営業が必須です。好立地とは自分のお店の特徴と出店するエリアの相性がよいかということです。たとえば、一人で入店するようなラーメン屋さんが高級住宅街に出店しても、固定客が見込めないという事態が発生してしまいます。
提供する料理やサービスなどのコンセプトにマッチしていることで、固定客やふらっと入店してくれるような顧客をつかめる立地を選ぶことが重要です。

物件探しについて、詳しくはこちらの記事もご覧ください。
物件探しの前に押さえておきたい5つのポイントと契約までの流れを解説〔飲食店開業マニュアル〕

営業利益率やFLコストについて知る

飲食店だけに限らず、経営をするうえで重要な指標の1つとなるのが、営業利益率です。営業利益率は、売上高に占める営業利益の割合のこと。
売上総利益から販売管理費を引いた額が営業利益となり、その額を売上で割って営業利益率を出します。自分のお店の営業利益率がどの程度なのか、平均と比べて高いのか低いのかといったことを把握しておくようにしましょう。

FLコストとは、フードコスト(F:食材費)とレイバーコスト(L:人件費)という大きなコストの割合のことで、定期的に確認することが必要。
FLコストから導き出せる指標であるFL比は、FLコストの合計金額を売上で割ったものです。FL比を見ることで、売上のなかの食材費や人件費がどの程度の割合を占めていて、その数値は正常であるかなどを確認することができます。

損益計算書の見方や人件費について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
飲食店の損益計算書|見方・活かし方・作り方を解説!
飲食店経営でかかる人件費の基本的な内容と目安とは?儲かる店にするための指標と無駄をなくす方法も解説

顧客志向を持っている

顧客志向とは、顧客のニーズや不満を把握し、そのニーズや不満を中心に店舗を経営したり、スタッフを教育したりする志向のこと。
飲食店が存続するためには、顧客に必要とされていることが重要です。それには顧客が何を考えているのか、どんなことに価値を感じてくれるのかを把握する必要があります。
たとえば、来店客調査を実施して、アンケートをとり、顧客が何を考えているか、何を感じているのかを常に収集するなどの努力をするようにしましょう。

人の教育ができる

実は飲食業界は人材育成や教育に課題を感じている方が多く「給与が安い」「労働時間が長い」などの理由から、従業員の退職が問題となっているのです。
人材育成をすることは、お店に対するお客様の満足度を向上することにつながります。顧客満足を達成させることで、売上も達成することができるのです。

さらに、従業員がやりがいをもって働くことができるため、従業員満足が高まるという結果も得られます。
従業員の教育をすることによって、サービスの質が向上し、客数が増えるだけではなくコストを削減することも。従業員が育つことで業務の幅が広がって長期的に見ると時間やコストを削減することができます。

飲食店経営に必要な資格

飲食店を経営するためには、必要な資格が存在します。これから飲食店を経営したいと考えている方は、以下の2つの資格を取得する必要があります。

食品衛生責任者

飲食店だけではなく、食品事業者にも設置が義務づけられている資格で、必ずしも経営者が取得する必要はなく、店舗に常駐している従業員1名が責任者として資格を取得していれば問題ありません。
しかし、1人の責任者が複数店舗を兼任することはできないため、そのお店ごとに資格を有している従業員が必要となります。
食品衛生責任者は、そのお店の食中毒などのリスクを未然に防ぎ、日ごろから衛生管理の視点で店舗運営を管理する責任者になります。

食品衛生責任者について、詳しくはこちらの記事もご覧ください。
飲食店の営業許可に必要な食品衛生責任者になるには?資格の取り方を解説

防火管理者

防火管理者は必ず持っていなければいけない資格ではありませんが「収容人数が30人以上の店舗」の場合は防火管理者の資格を有している従業員が常駐している必要があります。また、この30人のなかには従業員も含まれるため注意しましょう。
多くの人が出入りする建物で火災による被害が起こらないよう、事前に消防署に消防計画を提出するなど、防火において必要な業務を行う管理者となります。

防火管理者について、詳しくはこちらの記事もご覧ください。
飲食店開業時に防火管理者は必要?資格取得方法も併せて解説!

飲食店経営で持っているとアピールできるお酒の資格

ここからは、持っていることで店舗の強みとしてアピールできるお酒の資格をご紹介します。

ソムリエ

ワインを中心としたお酒の資格で広く知られているのがソムリエ。フランスやイタリアでは国家資格であるソムリエですが、日本では「一般社団法人 日本ソムリエ協会」と「全日本ソムリエ連盟」という2つの民間団体がソムリエ資格の認定をしています。
ソムリエがいることで、お客様からの信頼を得られるだけではなく、ワインと料理の組み合わせを考えることができたり、ワインの管理を任せたりすることもできます。

日本ビール検定

日本ビール検定は、国内外のビールの文化や歴史、製造方法、おいしい飲み方などを探求することを目的とした検定で、「びあけん」とも呼ばれています。
一般社団法人日本ビール文化研究会」が主催している検定で、合格者にはカード型の合格認定証が届く仕組みとなっています。お客様にビールを楽しんでもらいたいという気持ちから知識をつけたいと受験する方が多いようです。

ビアアドバイザー

ビアアドバイザーは「ビア&スピリッツアドバイザー協会」が主催している資格で、ビールと料理の組み合わせを提案したり、酒器を的確に選んだりすることができるようになります。
ビールのテイスティング力、基礎知識、サービス力が身につくことから、ビールを専門に扱う飲食店の経営者の方や従業員の方が受験する傾向にあります。

ビアテイスター

ビアテイスターは、ビールにおけるソムリエのような存在で、顧客が望むビールを提供し、販売するための資格です。
日本地ビール協会」が日本や世界のクラフトビールを普及させたいという想いから発足した資格で、一定以上の知識を持っている人に対して講座を開くなどしながら、ビアテイスター、ビアジャッジ、ビアコーディネーターの称号を与えています。

きき酒師

きき酒師は、日本酒を提供する方や日本酒販売者の資格で、「日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会」により認定されます。日本酒のサービスだけではなく、飲酒サービスや小売サービスに必要な知識や技術を学ぶ能力が身につくことが特徴です。
季節の行事や気候、料理に合わせて器などを選びながら、それぞれの顧客にベストな日本酒を提供することができます。

SAKE DIPLOMA(酒ディプロマ)

SAKE DIPLOMA(酒ディプロマ)は、「一般社団法人 日本ソムリエ協会」が認定する日本酒の資格として2017年から開始されました。
日本酒の醸造方法や歴史、テイスティングやマリアージュの方法などがまとめられている教本に基づき試験が行われます。
合格するためには日本酒に関する広く深い知識が必要となることから、品質を見極める技術や、顧客にアドバイスをする際に日本酒について説明できる力を身につけることができます。

焼酎きき酒師

焼酎きき酒師も、きき酒師と同じ「日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会」が認定している資格で、こちらは焼酎に関する知識や味覚が試される試験です。
近年焼酎ブームが訪れていることから、注目されている資格の1つで、飲食店の経営者や従業員が取得する傾向にあります。

カクテル検定

カクテル検定は、カクテルを身近に楽しんでほしいという想いから生まれた「一般財団法人カクテル文化振興会」が認定する資格で、お酒やカクテルについての知識を深めることが可能です。3級、2級、1級とステップアップすることで、より深い知識と実技的技術を身につけることができます。

まとめ

飲食店を経営するために必要な知識、資格をご紹介しましたが、参考になりましたか?
飲食店を経営するには、料理のことだけではなく経営者視点で損益の分析をしたり、スタッフの教育に力を入れたりする必要があります。
また、食品衛生責任者や防火管理者の資格も必要となるため、これから飲食店を開業したいという方は、必要な資格を早めにとっておくようにしましょう。
ソムリエやビール検定など、自分のお店のコンセプトに合った資格をもった従業員がいることで、顧客にアピールできるポイントにもなるのでオススメです。

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この記事を書いた人

カクヤス編集部

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カクヤス編集部にはワインエキスパート・エクセレンスやシニアソムリエ、SAKE DIPLOMAなどお酒の資格を持ったメンバーや、飲食店様に15年以上寄り添ってきた営業スタッフ、店舗スタッフなど様々なメンバーがいます。

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