【完全保存版】業態別!戦略的ドリンクメニューの組み立てポイント
新型コロナウイルス感染症の流行により甚大な被害を受けていた飲食業界ですが、徐々に客足も戻りつつあり、新規オープンする飲食店も増えるなど、明るい兆しが見えてきています。
今年はコロナ禍以前のように忘年会を行う方も多いようなので、飲食店にとっては書き入れ時になりそうです。そこで、飲食店で取り入れたいのが「戦略的なドリンクメニューの組み立て」です。
株式会社ぐるなびが行った「2022年の忘年会調査」では、コロナの状況次第では職場の忘年会に参加する意向だという方は約5割、プライベートでは約7割という結果も出ています。3年ぶりの忘年会復活、そしてアフターコロナに向けて、早急にドリンクメニューを見直しましょう。
本記事では、業態別の戦略的ドリンクメニューの組み立て方と、メニュー表の重要性について解説します。
出典:「2022年の忘年会調査」株式会社ぐるなび
業態別!戦略的ドリンクメニューの組み立てポイント
飲食店の経営において、ドリンクメニューはいうまでもなく重要です。
なぜなら、ドリンクは原価率が低く利益向上に直結するだけでなく、オペレーションコストも低いからです。お客様にとっても、家では飲めないドリンクをたくさんの種類の中から選べるだけで、飲食店へ行く価値があります。
では、お客様の体験価値をさらに高めるためには、どのようなドリンクメニューが必要なのでしょうか。ここでは、ドリンクメニューを戦略的に組み立てるポイントを業態別にご紹介します。
なお、ピンクの看板が目印の業務用酒販店「なんでも酒やカクヤス」が運営する「飲食店お役立ちナビ」では、ドリンクメニュー作りのアイデアが広がる「オズボーンのチェックリスト」など、飲食店経営に役立つお役立ちツールが会員限定で無料ダウンロードできます。
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カフェ・喫茶
カフェや喫茶は、美味しいコーヒーやお茶、ジュースなど、アルコール以外のドリンクを中心にメニューを組むことが多い業態です。時間帯によっては長時間滞在されるお客様もいるため、心地よい雰囲気を味わっていただけるようなドリンクメニューを揃える必要があります。
以下は、カフェや喫茶のドリンクメニューを組み立てる際のポイントです。
- お店のスタイルに適した構成を考える
- メインとなるコーヒーを中心に他のメニューを組み立てる
- メニューを増やしすぎない
カフェや喫茶のドリンクメニューは、お店のコンセプトや規模、立地条件、客層など、それぞれのスタイルに合った構成を考えることが重要です。
コーヒーと紅茶の種類を合わせると250種類以上、ソフトドリンクやジュースでも150種類以上もあります。
さらにホットやアイス、フロート、ホイップなども加えると数えきれないバリエーションになります。そのため、ビジネス街にあるお店では、メニューの数を増やしすぎると忙しい朝のピークに対応しきれなくなってしまう恐れも。
そんなカフェや喫茶のドリンクメニューを組み立てるときは、コーヒーを中心に考えるのが基本です。メインのブレンドコーヒーを決め、それを中心に紅茶やジュースなどのドリンクメニューとのバランスを考慮して組み合わせましょう。
ダイニング
ダイニングとは「食事をすること」「洋風の飲食店」という意味ですが、広い意味でいうと食堂もダイニングに含まれます。低価格で誰でも入りやすいお店から、少しハードルが高い高級店、イタリアンやフレンチに特化したお店など、さまざまな業種に対応できるのが特徴です。
以下は、ダイニングのドリンクメニューを組み立てる際のポイントです。
- 食事と一緒に楽しめるドリンクを充実させる
- 普段ドリンクを頼まない方が頼みたくなるようなドリンクを考える
- 健康を気にされる方も受け入れやすいドリンクを取り入れる
提供する料理の種類などにもよりますが、食事を楽しみにいらっしゃるお客様が主となっているため、フードメニューは注文するものの、ドリンクはたまにしか頼まないというお客様もいらっしゃるかもしれません。
そんなダイニングでは、普段フードのみを注文されるお客様にもドリンクを注文していただけるような、魅力あるドリンクメニューを組み立てることが重要になります。
たとえば、最近飲食業界で注目されている「モクテル」を取り入れるのもひとつの方法です。
モクテルは、単にジュースやソーダなどを組み合わせるだけでなくハーブやスパイス、生のフルーツなどを組み合わせて作るノンアルコールカクテルです。
お店独自のモクテルを作ることで、健康志向の強いお客様にも受け入れられやすく、なおかつお酒と同等の価格設定にできるため、客単価アップも狙えるでしょう。
ノンアルコールカクテル・モクテルについてはこちらで詳しくご紹介しています。
→ ノンアルコールカクテルのレシピが知りたい!簡単にできる5つのモクテルと提供する際のポイントを紹介
→ ノンアルコールドリンクのラインナップとメニューで他店と差をつける方法
バイキング
バイキングとは、一定の料金を支払えば好きなものを好きなだけ食べられる、いわゆる「食べ放題」のお店のことです。料理の種類は実にさまざまで、洋食や和食、中華中心などメインはお店によって異なります。
店内のスタッフが少なくて済むことや、大量に料理を提供することでコストも削減できるほか、ファミリー層や団体客など大人数のお客様も集まりやすいため、近年人気の業態です。
以下は、バイキングのドリンクメニューを組み立てる際のポイントです。
- 炭酸飲料の種類を充実させる
- お茶の種類を充実させる
- 生ビールを取り入れる
基本的に、お客様は料理を楽しみにバイキングへいらっしゃいます。
しかも、限られた時間の中で同じものを飲み続けることはあまりないため、原価の高い生ビールを取り入れたとしても、ほとんど最初の1杯か2杯までです。それでいてお客様の満足度は高いことからも、生ビールは取り入れておくべきだといえます。
また、ディスペンサーを設置する場合、炭酸飲料は濃縮シロップと炭酸のタンクで作るため、原価が安くお腹も満たされます。種類を充実させて品揃えのよさをアピールすると、お客様に頼んでいただきやすいでしょう。
テイクアウト
テイクアウトは、コロナ禍で人気が加速した業態です。最近では、ドリンクのテイクアウト専門店もよく見かけます。
以下は、テイクアウトのドリンクメニューを組み立てる際のポイントです。
- 味にこだわる
- 種類を豊富に取り揃える
- 提供に時間がかかるメニューは避ける
イートインと違って、テイクアウトはカップやストローなどの容器類や紙袋などを準備する時間が必要なので、出来るだけ提供に時間がかからないメニューを選びます。
しかしだからといってメニューにこだわりがないと、イートインのように付加価値をつけることもできないテイクアウト専門店では、お客様は離れていってしまうことも。とくにコーヒーは味にこだわり、種類も豊富に取り揃えるなど、他店との差別化を図りましょう。
ただし、テイクアウト専門店でお酒を販売する場合「酒類販売業免許」の取得が必須となるので注意が必要です。
飲食店の酒類提供については、こちらで詳しくご紹介しています。
→ 飲食店開業後の酒類提供には許可や免許が必要?申請方法など知っておくべきこと
居酒屋
お酒を飲みながら食事もできる居酒屋は、会社帰りや忘年会、打ち上げ、友達同士の飲み会などでいつでも大人気の業態です。
ビールや日本酒などをはじめ、近年流行のハイボールやレモンサワーなど豊富なドリンクメニューがあり、から揚げやサラダ、枝豆などの定番おつまみも人気があります。
以下は、居酒屋のドリンクメニューを組み立てる際のポイントです。
- ハイボールやクラフトビールの種類を充実させる
- ドリンクメニューをこまめにリニューアルする
- ノンアルコールドリンクの種類を充実させる
お酒を飲むことがメインの居酒屋では、定番ドリンクは変えずに原価の安いドリンクの種類を増やすことが重要です。今流行りのドリンクをいち早く取り入れたり、ハイボールやサワーのように割材で種類を増やせるもので独自のメニューを増やしたりするとよいでしょう。
お酒は飲まないけれど、付き合いで居酒屋を訪れる方も楽しめるよう、ノンアルコールドリンクに力を入れるのもおすすめです。モクテルを取り入れたり、ソフトドリンクに季節のフルーツを添えたりなどすると、より多くのお客様に喜んでいただけます。
また、「とりあえず生!」というお客様も多い居酒屋では、生ビールの値段も戦略的に決めるべきです。ビールの容量や値段、対策については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
→ ビールの容量、値段と顧客満足度に因果関係あり!?飲食店オーナーならぜひ知っておきたい戦略的「生中」事情
→ ビールの値上げはグラスベースで考える!飲食店がやるべき対策のご提案
「なんでも酒やカクヤス」では、ビールサーバーの設置やサーバーのレンタルなども行っております。お気軽に下記お問合せフォームよりお問合せください。
お店のレイアウトに合ったビールサーバーの設置から、サーバーのレンタルなど無料で対応いたします。
詳しくは「ビールサーバー無料設置」をご覧ください。(「飲食店お役立ちナビ」にリンクしています。)
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バー・バル
バーは基本的にお酒をゆっくりと楽しむための業態で、バルではそれにプラスして料理が提供されることもあります。ワインやカクテルなど、おしゃれなアルコールドリンクが豊富です。
以下は、バーやバルのドリンクメニューを組み立てる際のポイントです。
- めずらしいお酒を仕入れる
- 看板ドリンクを作る
- 常連のお客様用の裏メニューを用意する
バーやバルには、お酒好きなお客様が来店されます。外国のお酒や幻のお酒など、他店にはないような種類のお酒を用意して差別化を図りましょう。
また「ワインならここの店!」「あそこのあのカクテルが飲みたい!」と思っていただけるよう、自店の強みを明確にするのもポイントです。看板ドリンクをひとつ作っておくと、その味を求めてお客様が足を運んでくれます。
長く続くお店には、必ず常連さんがいらっしゃいます。常連さんにはバーやバルならではのドリンク裏メニューを用意するのもおすすめです。提供する際は「いつもご利用いただいているお客様限定です」とひと言添えると、特別であることが伝わります。
飲食店のドリンクはメニュー表が重要
業態に限らず、どんなに美味しいドリンクを作っても、メニュー表によっては頼んでいただけない可能性があります。
以下は、飲食店のドリンクメニュー表を作る際のポイントです。
- 売りたいメニューは左上に載せる
- 美しく撮れた写真を使う
- どんなメニューかひと言添える
- 外国人向けのメニューも作る
飲食店のメニュー表は、お店のこだわりやメニューの特徴を伝えるために重要なアイテムです。
ドリンクメニューは文字だけの表を使っているお店も多数あります。お客様に注文していただけるよう、写真は美しく撮れたものを使い、Zの法則に従って売りたいメニューは左上に配置するなどの工夫をするとよいでしょう。
また「最初の1杯はいつもこれ!」と決まっているお客様もいらっしゃいますが、2杯目からはメニューを見てドリンクを決める事が多いもの。だからこそ、ドリンクメニュー表はこだわって作るべきなのです。
飲食店のメニュー表デザインについては、コチラで詳しくご紹介しています。
→ 飲食店はメニュー表が重要!デザインにこだわるべき理由と作成時の5つのポイント
「なんでも酒やカクヤス」なら、専属のデザイナーによるドリンクメニューの作成も無料で承っております。期間限定フェア、季節ごとのおすすめメニューなどの差込メニューの作成や、汚れがつきにくいラミネート加工にも対応いたしますので、下記よりお気軽にご相談ください。
まとめ
業態別の戦略的ドリンクメニューの組み立て方と、メニュー表の重要性について解説しました。
飲食店の中でも、酒類を提供するお店では営業方針の大幅な見直しが必要となったところも多く、いまだに苦戦を強いられています。しかし、そんな厳しい状況でも、ドリンクメニューを戦略的に組み立てるなどの方法で、着実にリピーターを増やしているお店もあるようです。
今回ご紹介した戦略的ドリンクメニューの組み立て方を参考に、ぜひ自店のドリンクメニューを見直してみてください。
「なんでも酒やカクヤス」は、エリアごとに専属の営業スタッフを配置し、地域に根ざした営業スタイルで、エリアごとのトレンドや繁盛店情報などをしっかりと把握した上で、お店に合わせた売上アップや季節のメニュー提案をいたします。まずはお気軽にお問合せフォームよりお問合せください。
この記事を書いた人
カクヤス編集部
飲食店なんでもスクエアは、国内業務用酒販売上No.1、首都圏飲食店顧客満足度No.1の実績をもつ酒販店「なんでも酒やカクヤス」が運営するメディアです。
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カクヤス編集部にはワインエキスパート・エクセレンスやシニアソムリエ、SAKE DIPLOMAなどお酒の資格を持ったメンバーや、飲食店様に15年以上寄り添ってきた営業スタッフ、店舗スタッフなど様々なメンバーがいます。
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