飲み放題メニューの作り方|4つのポイントを抑えて利益アップ!

お客様がお店を決める際に、飲み放題プランの有無が決定要因になることも少なくありません。飲み放題プランを活用することで、金額を気にせず好きなものを好きなだけ楽しめることがお客様のメリットであり、一定の売り上げが担保されることが飲食店のメリットとなります。

飲食店のメリット「飲み放題は儲かる」

ズバリ飲み放題プランは利益が出ます。集客に繋がるだけでなく、飲食店さまの売り上げ、利益もしっかりアップします。

下の図をご覧ください。

※掲載されている内容は2019年12月現在のものです。
※価格は居酒屋業態でのデータを参考に表記しています。

通常オーダーでの平均飲用杯数は2.5杯。飲み放題での飲用杯数の平均は5杯。まずは生ビールから始まり、おかわりが進むとお客様は「ハイボール」「チューハイ・サワー」に移行していきます。
売り上げと原価を比較してみると、粗利は飲み放題の方が高いということがわかります。

飲み放題メニューのポイント

飲み放題プランを使っていただいたお客様にいかに満足していただき、飲食店側も利益を残すことができるか、そのポイントは「バリエーションの豊富さ」「低原価商材」「低オペレーション」「季節ごとのメニュー改定」にあります。

バリエーション

カテゴリーの幅とそれぞれの奥行きで決まります。ビールに始まり、サワー(酎ハイ)、ハイボール、焼酎、日本酒、果実酒、カクテル、ワイン、ソフトドリンクなどがよくあるカテゴリーです。

ビールカテゴリー

プランによってプレミアムビールも選べるようにする、ビールをベースにしたカクテル(シャンディガフ、レッドアイ)やノンアルコールビールも含むなどの工夫が可能です。

ハイボール・サワー(酎ハイ)・カクテル

ベースさえあればシロップや割りものの品揃え次第で種類を増やしやすいカテゴリーです。お客様にとってもこのカテゴリーの選択肢が多いことがお店を選ぶ要因の一つとなることがあります。特に昨今のトレンドであるレモンサワーやお茶割りなどについては、複数の種類をオンメニューしたり、それぞれのメニューのこだわりを表現することが付加価値となり、楽しさや満足度へとつながります。

焼酎・日本酒

お客様によってはバリエーションを気にされるカテゴリーです。スタンダードなプランと別に、こだわりの焼酎や日本酒が飲める特別なプランが選択肢としてあるのもよいでしょう。銘柄を明記して安心感を訴求することもポイントです。ブランドによる安心感でお客様の満足度も向上します。

ワイン

単純に「赤ワイン・白ワイン」と書いてあるメニューよりも産地や原料ブドウの品種が明記されている方が、ワイン自体の質や価格に関係なくその価値は上がります。
忘れがちなのが「スパークリングワイン」。特に20〜30代の女性に好まれており、ランチ時の女子会、ママ友会ではスパークリングワインが飲み放題メニューにあるという事がお店選びの一因にもなっています。

ソフトドリンク・ノンアルコールカクテル

割り材に使える商材を活用しバリエーションを豊富にして、お酒が飲めない方の選択肢を増やす工夫をしましょう。ご利用のグループの方全員に楽しんでもらえるような飲み放題メニューは次のご来店のきっかけにもなります。

価格帯

飲めるアイテムによって価格差をつけたプランや制限時間別のプランなどを設定することで利用動機の幅が広がり、来店組(客)数の向上につながります。先述した通り、スタンダード飲み放題コースとプレミアム飲み放題コースから選択できたり、短時間で低価格の飲み放題プランがあるなど、いかにお客様の多様なニーズに応えらえるかが鍵となります。

※2017年6月ビール会社調べ

低原価商材

ビールカテゴリーはファーストオーダー率が高いアイテムですが、他のドリンクメニューに比べると原価率も高くなります。お客様の満足度を考えるとビールカテゴリーを外すことはおすすめしませんが、いかに別のカテゴリーにも誘導できるかがポイントです。
特に一般的に原価率が低いとされるサワー(酎ハイ)やハイボールカテゴリーへの誘導をするためにもバリエーションの豊富さやちょっとしたこだわりが必要となります。原価率の低いお店独自のオリジナルドリンク(店名を冠にした○○サワーなど)やウリとなるフードとの相性を大きく打ち出し、高い確率でオーダーされるよう戦略的に仕組みを作り出しているお店もあります。

最も重要なことは、飲み放題プランの利用でもお店側にしっかりと利益が残るように緻密な原価計算とシミュレーションを繰り返し、お客様満足度にもつながるバランスの取れたメニュー構成ができているかという点にあります。

低オペレーション

オペレーションも重視すべき点です。特に多い人数での宴会時などは、オーダーしてからドリンクが出るまでの時間がかかってしまうことはお客様にとってはストレスにつながり、リピート来店されない決定的な要因にもなってしまうことがあります。大人数の時は、最初の乾杯分だけは瓶ビールを適当数配置しておき、2杯目からは生ビールのご注文もお受けするといった対応にするなどお客様をお待たせしないことを最優先にするオペレーションも場合によって必要となります。
一つのアイテムでどれだけ多くのドリンクメニューを生み出せるかという点もオペレーションを簡素化する上でのポイントとなります。例えばカシスやピーチなどのフルーツリキュールをウーロン茶や炭酸水、オレンジジュースなどと組み合わせカシスウーロン、カシスソーダ、カシスオレンジといったカクテルを作ることができます。
ビールやモヒートなどのアルコールと合わせることでもカシスビアやカシスモヒートといった新たなメニューをつくることも可能です。在庫として抱えている商材をできるだけ多くのメニューに活用することでそれぞれの回転をあげることができますし、オペレーションの軽減にもつなげることができるのです。

割るだけ

炭酸水やソフトドリンクで割るだけで簡単にサワーができるコンクや果実酒は低オペレーションメニューの代表格。昨今では「甘くない」がブームになりつつあります。

出すだけ

先ほど述べたように、瓶ビールでの提供は素早く提供できるという点でもお客様、飲食店双方にとってメリットが大きいです。またグループで複数の方がワインを注文している場合、カラフェやボトルでのご提供も簡単オペレーションに繋がります。

注ぐだけ

出数の多いカテゴリーであるハイボールやサワーも樽詰めなら注ぐだけですぐご提供が可能です。タップが2つあるサーバーもありますので、生産性を考えて導入を検討しみてはいかがでしょうか。

季節ごとのメニュー改定

また、忘れがちなのが飲み放題メニューの定期的な改定です。フードメニューや単品ドリンクメニューは定期的に変えていても飲み放題メニューはそのままというお店も少なくありません。そういったお店では、飲み放題プランの利用頻度が高いお客様から代わり映えのしないお店だと飽きられる要因となってしまうかもしれません。
そういったリスクを避けるためにも、例えば、季節感のある色やフレーバーを打ち出したメニューや季節のイベントごと(お花見や七夕、クリスマスなど)を意識したようなメニュー、トレンドを取り入れたアイキャッチとなるようなメニューを新たに加えるといった工夫でお客様への印象を常に変えていくことが重要です。いつ来ても同じという安心感新たな発見がある新鮮さはどちらも来店同期につながる大切な要素です。

メニューの改定においてもABC分析や原価計算などの根拠に基づき、一つ一つのカテゴリーと全体のバランスを考慮しながら総合的な判断で入れ替えを行うようにしましょう。
飲み放題メニューこそお店のこだわりが表現できる場と捉え、飲食店でしか味わえない付加価値を一つでもお客様に体験していただけるよう楽しくワクワクするメニュー作りを目指していきましょう。

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この記事を書いた人

りょ

前職は旅行代理店で法人営業を担当していたものの、食とお酒が大好きでビールメーカーへ転職。 福岡、札幌勤務を経て2020年春より東京担当。
ビールにあうと思う最高のお供は「からあげ」。 雪降る極寒の北海道で、熱々のザンギを頬張りながら冷たいビールを流し込む時が至極の瞬間です。

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