ビールの資格にはどんなものがある?飲食店経営で役立つおすすめ資格5選

乾杯の定番ドリンクとして、お酒を提供する飲食店で欠かせないビール。
1年を通して注文されることの多いドリンクですが、ジメジメした季節や暑い季節になると、さらなる売り上げアップが期待できます。
飲食店を経営されている方、これから飲食店を開業される方の中には、ビール好きが高じて「ビールの種類を豊富に取り揃えたお店にしたい」と思われている方もおられるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、飲食店でお酒を販売する方法とビールにまつわる5つのおすすめの資格や検定についてご紹介します。

飲食店でお酒を販売するには

飲食店でお酒を販売するメリットは、お酒とともに料理を提供することで注文数を増やし、客単価をアップさせられることです。また、基本的に劣化しにくい商品であるうえ、調理の必要もないので、手間や人件費を抑えられます。
そのため、飲食店においてお酒の販売は経営を安定させる重要な要素となりますが、お酒を販売する際、一部のケースで免許や許可が必要となりますので注意が必要です。

基本的に、飲食店で酒類を提供するには、「飲食店営業許可」を得ていれば特別な許可は必要ありません。しかし、テイクアウトで酒類を販売する場合(酒類小売業免許が必要)や、深夜営業で酒類を提供する場合(深夜酒類提供飲食店営業の許可が必要)は、飲食店営業許可の他に免許や許可が必要となることを知っておきましょう。

飲食店で酒類を提供する際に必要な免許の取得方法などについては、こちらで詳しくご紹介しています。
飲食店開業後の酒類提供には許可や免許が必要?申請方法など知っておくべきこと

また、これからお酒を提供する飲食店を開業される方は、こちらも参考になさってください。
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ビールにまつわる5つのおすすめ資格

最近では、ハイボールやサワーなどを注文される方も増え、一昔前の「とりあえずビール!」という風潮は消えつつあります。しかし、その反面クラフトビールは売り上げが大きく伸びるなど、年々複雑な状況になりつつあるのが現状です。
そこでおすすめなのが、ビールにまつわる資格の取得です。これからご紹介する資格をもっていれば、きっと飲食店を経営するうえで役に立つでしょう。

ここでは、ビールにまつわる5つのおすすめ資格をご紹介します。

ビアアドバイザー

ビアアドバイザーとは、ビールについての正しい知識とサービスのノウハウを有し、お客様へ提供するビールをコーディネートしたりアドバイスしたりできる資格です。
世界各国の多種多様なビールをスタイルごとに把握することで、お客様がそのときに飲みたいビールを提案し、どうすればより美味しく飲めるのかアドバイスもします。

以下は、ビアアドバイザーの資格取得方法です。

  • 通信コース:3~5ヵ月間自宅で学習。添削課題を3回提出し、修了すると資格が取得できる。

受験資格は申込時に満20歳以上であることのみで、受験者は自身のライフスタイルや実力に合わせてコースを選択できます。
詳しい受験科目や受験料、申込方法などについては、「NPO法人FBO(料飲専門家団体連合会)のビアアドバイザーのページ」からご確認ください。

ビアテイスター

ビアテイスターは、ビールをテイスティングし、自分の目や鼻、舌を使って良し悪しを鑑定する資格です。ビールの全般的な理論を本格的に学ぶので、味について理論的に説明することができます。
ビールにまつわる資格の中でもとくに歴史が古く、1995年から存在する伝統ある資格です。醸造所によって個性の異なる地ビールを評価できる人を育成するために作られました。

ビールテイスターの資格を取得するためには、申込後に指定会場にて1日セミナーを受講し、筆記試験と官能評価(テイスティング)による認定試験を受験します。合格者には資格認定証書が授与され、ビアテイスターの資格呼称が認められます。
受講料や日程、開催地などについては、「日本地ビール協会(クラフトビア・アソシエーション)のビアテイスターのページ」からご確認ください。

ビアソムリエ

ビアソムリエとは、その名の通りビール界のソムリエのことです。ワインのソムリエと同じように、多種多様なビールの特徴や味を知り尽くし、その場面に最適なビールを最善の飲み方で楽しんでいただけるようお客様に提案します。
ビアソムリエの資格を取得するためには、申込後に2日間の講座を受講したうえで筆記試験とテイスティング試験を受験します。

ドイツで行われている受講カリキュラムをベースとした講座では、ビールの歴史や世界と日本のビールの特徴などについても学びますが、とくにフードペアリング(食事との相性)に重点を置いているのが特徴です。
フードペアリングについて学んでおけば、メニュー開発にも役立つので、飲食店の経営者の方にとっては注目すべき資格のひとつでしょう。
講座の詳細については「ジャパンビアソムリエ協会(JBSA)のホームページ」からご確認ください。

ビアコーディネイター

ビアコーディネイターとは、適切なビールと料理の組み合わせを指導、アドバイスができる人に対して与えられる資格です。ビールと料理のマリアージュという観点から、ビールと合わせることによって料理そのものの味を豊かにする「第3のフレーバー」を作り出すことを学びます。
これまでビールに合う料理といえば、塩味のきいた料理や脂っこい料理が中心でした。しかし最近では、ビールの銘柄と料理の相互作用によって作られる、さらなる美味しさを追求したレストランも登場しているので、飲食店の経営者にとって興味深い資格ではないでしょうか。

ビアコーディネイターの資格を取得するためには、申込後に講座と試飲試食を行い、その後は認定試験を受けます。試験に合格すればビアコーディネイターの資格呼称が与えられますが、受験資格を得るためには、日本地ビール協会会員になる必要があるので注意しましょう。
具体的な講義内容や認定試験の情報は、「日本地ビール協会(クラフトビア・アソシエーション)のビアコーディネイターセミナーのページ」からご確認ください。

ベルギービール・プロフェッショナル

ベルギービール・プロフェッショナルとは、ベルギービールに関する正しい知識を学び、伝え、広めていくことで豊かな生活や人生の実現を目的とした資格です。
最近では、日本でもさまざまなタイプのベルギービールが流通するようになっています。飲食店においても、今後はお客様のニーズに対応できるベルギービールのスペシャリストが求められるようになるでしょう。
認定資格は「ベルギービール・プロフェッショナルベーシック」「ベルギービール・プロフェッショナル」「ベルギービール・プロフェッショナルマスター」の3段階に分かれています。

ベーシック講座は講座を受講するだけで取得できますが、それ以上の資格では講座受講後に認定試験を受け、合格後に申請することで資格を取得できます。
講座概要や取得の流れについては、「日本ベルギービール・プロフェッショナル協会のホームページ」からご確認ください。

ビールにまつわるおすすめ検定

検定とは、一定の基準に基づいて検査し、知識や能力をどのくらいもっているかによって合格や不合格、等級などを決めることです。資格のように、合格することでなんらかの肩書きや免許がもらえるわけではないため、あくまでも知識や知恵の目安となります。
ビールの検定では、受講しなければならないカリキュラムなどはありません。受験者が自分のペースで勉強して受験できるので、自分の知識がどの程度か知りたい方にとっては、資格よりも手軽で受けやすいのではないでしょうか。
そこでここでは、ビールにまつわるおすすめ検定を2つご紹介します。

日本ビール検定

日本ビール検定は、通称「びあけん」と呼ばれ、日本のビール文化の発展や普及を目的に実施されている人気の検定です。ビールの歴史や製法、原料などの基礎から、より専門的な知識まで幅広い分野の検定を行っています。
20歳以上であれば誰でも受検できるので、ビールについての知識を深めたい飲食店の経営者の方におすすめです。難易度によって、1〜3級までの3段階に分けられています。

1級は難易度が高くなかなか合格するのは大変ですが、公式テキストでしっかりと学習すれば合格できる可能性も高まるでしょう。ちなみに、受検した級に関係なく、100点満点を取るとビール1年分がもらえます。ただし、対象者が複数の場合は、山分けとなりますので、ご注意ください。
日本ビール検定の詳しい情報は、「日本ビール検定のホームページ」でご確認ください。

ビール検定

ビール検定は、ビールの魅力を知ってもらい、ビールをもっと楽しんでもらうことを目的として、ビア&スピリッツアドバイザー協会(BSA)が主催している検定です。ビールの歴史や文化、製造方法だけでなく、飲酒のモラルやマナーについても出題されます。
毎年1回、全国7都道府県8会場で開催されます。検定料はレベルごとに異なるので、興味のある方はぜひ「ビア&スピリッツアドバイザー協会のホームページ」からご確認ください。
合格者にはカード型の認定証書が郵送されますので、お客様との会話を盛り上げるための材料としてもおすすめです。

まとめ

飲食店でお酒を販売する方法と、ビールにまつわるおすすめの資格と検定についてご紹介しました。
お酒を提供する飲食店において、ビールはなくてはならない存在です。ビールに関する資格や講座は多く、初心者向けからプロ向けまでさまざまなものが開催されています。
今回はおすすめの資格を5つ、検定を2つご紹介しましたが、自店の価値を高めるためにもビールにまつわる資格を取得してみてはいかがでしょうか。

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