居酒屋を開業した際の成功率は?成功させるための5つのポイント

好きなことを仕事にできることから開業しやすい業態とされている居酒屋ですが、これから居酒屋を開業しようとしている方は、成功率はどの程度あるのか知っておきたいですよね。
また、成功させるためにはどのようなことに注意するべきなのかも、事前に把握しておくべきポイントです。

この記事では、居酒屋の成功率や開業するメリット、デメリット、居酒屋を成功させるための5つのポイントをご紹介します。
居酒屋の開業に興味がある方、居酒屋の開業に向けて準備をしている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

居酒屋を開業した際の成功率

飲食業界全体で考えると、開業してから2年以内に約半分が廃業になっているというデータがあることをご存じですか?

帝国データバンクの「飲食店の倒産動向調査」によると、その中でも居酒屋は、コロナ禍の2020年(2020年4月~2021年3月)に廃業した店舗が全業態ワースト1位の183件と過去最多を記録しています。

緊急事態宣言などの影響をダイレクトに受けているとされる居酒屋業界ですが、コロナ禍だということ以外にも、人手不足や資産不足によって廃業に追い込まれることが多い業種といえるのです。

しかし、もちろんすべての居酒屋が廃業しているわけではなく、開業のメリット、デメリットを知ってポイントをおさえた経営を行うことで、居酒屋として生き残れる可能性も高まります。

出典:「飲食店の倒産動向調査」帝国データバンク

居酒屋を開業するメリット・デメリット

居酒屋をこれから開業しようと考えている方は、メリットとデメリットの両方を把握し、リスクを事前に回避できるような経営を行いましょう。

ここからは、居酒屋を開業するメリット、デメリットをご紹介します。

居酒屋を開業するメリット

以下は、居酒屋を開業するメリットです。

  • 年齢や学歴関係なく開業できる
  • メニューで競合店と差別化を図れる
  • リピーターをつかむことで経営が安定化する

居酒屋は大手企業などに就職、転職することに比べると、年齢や学歴に関係なく開業できることがポイントです。もちろん業界の知識はあったほうが失敗を招きにくいですが、居酒屋は誰でも経営のイメージがしやすく、コンセプトも立てやすいという特徴があります。

周辺の競合店とメニュー内容や内装で差別化を図ることもできますし、世界観やサービスに共感してくれたお客様がリピーターとなってくれれば、経営が安定していくことでしょう。

居酒屋を開業するデメリット

以下は、居酒屋を開業するデメリットです。

  • 人手不足が深刻
  • 大きなクレームやトラブルが発生することもある
  • ライバル店が多い

飲食業界全体に言えることですが、人手不足は深刻化しています。スタッフの人員が少ないことで、スタッフにもお客様にも負担がかかってしまい、負のスパイラルに陥ってしまうということも。人手不足については後述しますが、開業時点から手を打っておくことや、働いてくれているスタッフに感謝の気持ちをもって接することが重要です。

また、スタッフの対応が悪い、料理がおいしくないなどさまざまな理由から、酔っぱらっているお客様とのトラブルが発生してしまうこともあります。このような事態を避けるためには、スタッフの教育や提供する料理の精度を高めることはもちろん、酔っぱらっているお客様への対応方法もスタッフに教育しておくとよいでしょう。

ここまで居酒屋の開業について、成功率の低さやメリット、デメリットをお伝えしてきました。どちらかというとマイナスのイメージをもってしまった方もいらっしゃるかもしれませんが、居酒屋を開業させたからといって必ず失敗してしまうということではありません。

ポイントをおさえて経営者として従業員を教育することや、資金計画を十分に行うことでうまく利益を上げている居酒屋もたくさんあるのです。

ここからは、居酒屋開業を成功させる5つのポイントをご紹介します。

コンセプトを考える

居酒屋を開業するうえで、コンセプトを考えることは非常に重要です。コンセプトが固まっていない状態だと、なかなかリピーターのお客様がついてくれないことや、従業員の対応のブレなどにつながってしまうため、コンセプトは最初に考えるべきことです。

コンセプトを考えるときは、ターゲット層、提供する料理、提供の仕方が活動の基盤となります。

また、従業員にどのように働いてもらいたいかも明確にしておくようにしましょう。お客様との会話や配膳の仕方、どのようなサービスを心がけてほしいかなどを細かく伝えておくことで、万が一トラブルが発生した際もスタッフ自身が対応できることが増えたり、トラブルが発生しづらくなったりします。

コンセプトの考え方など、詳しいことはこちらの記事もご覧ください。

飲食店開業を成功させる!コンセプトシートの書き方・使い方

業態の現状を把握する

これから居酒屋を出店しようとされている方は、居酒屋業態の現状をしっかり把握することが重要です。

飲食業界の中でも居酒屋の経営が厳しいというのは前述の通りですが、なぜここまで落ち込んでしまったのでしょうか?

大きな理由は、新年会、忘年会などの大きな宴会や接待などで使用していた会社員の方たちの利用が大きく減ってしまったことが挙げられるでしょう。クラスターが発生しないようにと、会社自体で飲み会を禁止しているところもあります。

一方で、住宅街に隣接しているエリアなどでは、家族連れや数人の友人と密を避けられる食事場所として人気が出てきている居酒屋もあります。
コロナ禍において、デリバリーや少人数向けの店舗が好まれているということも把握し、コンセプトに反映させるようにしましょう。

人手を確保する

コロナ禍において、緊急事態宣言中に解雇されてしまうなどの理由から、飲食店で働きたいと思う方が減っているという現状があります。

もともと具体的ではないものの「飲食店はキツい」というイメージをもっている方も多く、コロナ禍でより一層人手不足が深刻化している業界でもあるのです。

しかし、出店する際に集める従業員は「オープニングスタッフ」です。既存のお店に新人として入社するよりもオープニングスタッフは敷居が低いと感じられることが多く、大学生などに人気であることは間違いありません。

従業員を集めるときには、お店のコンセプトを必ず伝えるようにしましょう。そして、そのコンセプトに共感してくれた方を雇用し、さらにお友達を紹介してもらうなどして従業員の輪を広げていくのもおすすめです。

一度雇用した従業員に対しては、感謝の気持ちを忘れずに接することが重要です。お店の規模によっては、家族のような存在となる従業員に対して何事も真摯に向き合い、お店を愛してもらえれば、従業員が離れて行ってしまうような居酒屋にはならないでしょう。

十分な資産がある

居酒屋を開業する際は、以下の資金が必要となることを覚えておきましょう。

物件取得費用 物件の取得に必要なお金 保証金・礼金・仲介手数料・前家賃
店舗投資費用 店舗をつくるお金 厨房・外装・内装・販促・人材募集 など
運転資金 売上が安定するまでの赤字補填 最低6ヵ月分
生活費 売上が安定するまでの生活費 最低6ヵ月分

これらを考慮すると、居酒屋を開業するために必要な額の合計は、平均で600万円ほどとなります。重要なのは、運転資金や生活費をしっかり確保しておくこと。
赤字であっても最低でも6ヵ月は店舗運営が維持できるよう資金繰りをしておけば、その間に立て直すことができる可能性も高まります。

開業に向けての資金調達については、こちらの記事もご覧ください。

飲食店経営者のための「資金調達の選び方」「おすすめの資金調達方法」

的確な場所を選んで出店する

場所選びにも、コンセプトがかかわってきます。ターゲットが「会社帰りの人を集客したい」のか、「街で遊ぶ若者を集客したい」のかによっても場所の選択は大きく変わってきます。

まずは、コンセプトに合った街を見つけましょう。そのうえで、実際に足を運んで人通り、交通の便の良さ、人の流れなどをよく見て的確な場所を選ぶことが重要です。

場所を選んだうえで、どのように集客するかをイメージしておくとよいでしょう。今の時代は、ホームページやSNSで集客を図るのはもちろんのこと、店舗前に看板を出したり専用のアプリやポイントカードでリピーターを獲得したりと、立地に合わせて集客方法を考える必要があります。

まとめ

居酒屋の成功率や開業するメリット、デメリット、居酒屋を成功させるための5つのポイントをご紹介しましたが、参考になりましたか?

居酒屋の成功率が低いことに驚いてしまった方も多いと思いますが、だからといって居酒屋を開業したすべての方が失敗するということでもありません。

記事内でご紹介したような成功させるためのポイントを把握し、一つずつ確実に進めていくことで経営を成功に導くことができます。
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この記事を書いた人

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