飲食店を開業するリスクと回避方法!成功のカギは集客にあり
飲食店は廃業率が高いことでも知られているため「飲食店を開業したあとのリスクが気になる」「リスクを最小限に抑える方法はないのか?」と疑問をもつ方も多いことでしょう。
事業に大きなダメージを与え、廃業に追い込まれてしまうようなリスクは事前に把握し、できるかぎりの対策を立てておくことが重要となります。
この記事では、飲食店を開業すると直面するリスクと回避方法について、トラブル編と経営編に分けてご紹介します。
リスクだけではなく回避方法を把握して、飲食店の開業を成功させましょう。
飲食店を開業すると直面するリスクと回避方法【トラブル編】
飲食店だけではなく、店舗を経営するとなると必ずといっていいほどトラブルは発生します。経営者として重要なのは、どのようなトラブルが発生する可能性があるか把握しておくことや、リスクに備えて準備をしておくこと、また、トラブルが発生した際に迅速に解決に向けて動くことです。
まずは、飲食店を開業すると直面するリスクをトラブル編としてご紹介します。
食中毒のリスク
飲食店にとって、食中毒は事業に大きな損害を与える問題となります。また、食中毒事故の約60%は飲食店で発生しているともいわれていて、万が一食中毒を発生させてしまったら、社会的な信用を損なってしまう事態にもなりかねません。
食中毒の三原則とされるのは「つけない・増やさない・なくす」です。
生肉の管理方法や食中毒菌が発生しないような温度を保つこと、加熱工程や冷却工程で作業時間が長くならないよう注意するなど、意識して取り組むことが重要となります。
食中毒のリスクに備えるためには、三原則を守るのはもちろんのこと、店舗内に食品衛生管理者や食品衛生責任者を必ず専任し、食品衛生上の管理を行うことも必要です。
また、食中毒が万が一発生してしまった際も、生産物賠償責任保険に加入していることで、お客様への慰謝料や裁判の弁護士費用、和解費用などが補償されます。
万が一のことを考え、保険に加入しておくことも忘れないようにしましょう。
食品衛生管理者と食品衛生責任者について、詳しくはこちらの記事でもご紹介していますのでご覧ください。
食物アレルギーのリスク
食物アレルギーとは、特定の食べ物を摂取した際に過敏な反応を起こすアレルギー疾患のことを指します。
実は、日本人の2人に1人は何らかのアレルギー疾患をもっているとされていて、アレルギーは国民病ともいわれているのです。
食物アレルギーの発生原因として一番多いのは鶏卵、次いで牛乳、小麦となります。
食物アレルギーのトラブルを防止するためには、使用している食材について正確な情報を提供するために、メニュー表などに表記することや、従業員全員がアレルギーに対する知識をもち、お客様からの質問に正確に回答することなどが重要です。
店舗火災のリスク
飲食店はどうしても火を使用することになるため、火災のリスクが高い業種となります。火災が発生することで、お客様や店舗周辺の他テナントに被害が及ぶ他にも、建物所有者から損害賠償請求を受けることもあります。
火災の発生原因となる厨房設備を点検したり、防火管理者を専任したりすることで、火災が起こりやすい状況を事前に把握し、回避することが重要です。
また、火災保険には必ず加入する必要がありますが、前述した生産物賠償責任保険をオプションで付けることができる店舗総合保険なども存在するため、リスクに備えられる保険への加入を検討するようにしましょう。
防火管理者について、詳しくはこちらの記事でもご紹介しています。
飲食店を開業すると直面するリスクと回避方法【経営編】
飲食店を開業する際には、トラブルに備えるだけではなく経営面でもリスクを把握しておく必要があります。
ここからは、飲食店を開業すると直面するリスクを経営目線でご紹介します。
多額の初期費用がかかる
以下は、店舗取得に必要な費用です。
- 保証金、敷金…賃料の10ヵ月分程度
- 礼金…賃料の0~2ヵ月分程度
- 仲介手数料…賃料の1ヵ月分程度
- 前払い分の家賃…最大で賃料の2ヵ月分程度
このほかにも、家具や食器の費用、内装や外装の費用といった大きな金額を確保する必要があることに加え、店舗の運転資金を最低6ヵ月分は用意しておく必要があります。
店舗が軌道に乗るまでは、売上で店舗を運営しようと考えるのは非常に危険な行為となるため、運転資金としてあらかじめ用意しておくようにしましょう。
資金調達に役立つ、飲食店が利用できる補助金や助成金について詳しくはこちらの記事もご覧ください。
利益率が低い
飲食業界の粗利率は60~70%、営業利益率は5~8%とされています。
粗利率とは「売上高-原価」で計算された、単純に売上から原材料費を差し引いて算出した粗利益が売上高に対して占める割合のことです。つまり、粗利率の計算式は「売上高-原価×100」となります。
一方で、営業利益率は「粗利率-販売管理費」で計算された、営業利益率が売り上げに対して占める割合で、計算式は「粗利率-販売管理費×100」となります。
この粗利率と営業利益率が平均を超えて入れば経営は順調だと判断できますが、平均以下だと経営していくのが困難となる可能性もあります。
営業利益率を上げるためには、販売管理費をおさえることと、粗利率を上げることが重要だということが計算式からわかります。
販売管理費とは、原価以外のコストである人件費や家賃、水道光熱費などを指すため、この販売管理費を削減することと、粗利率を上げるために売上高を上げて原価を下げるということが経営の基本となることを理解しましょう。
原価率を下げるポイントについては、こちらの記事でもご紹介しています。
莫大な経費がかかる
飲食店の大きな経費として挙げられるのは、人件費、家賃、水道光熱費となります。それぞれの売上高に対する比率は以下を参考にしてみてください。
- 人件費率…30%以内
- 家賃比率…10%以内
- 水道光熱費率…5%以内
- その他の経費(通信費や消耗品費、広告宣伝費など)…10%以内
飲食店の原価率は約30%といわれているため、これらをすべて合算すると55%となり、残った15%が営業利益率となるのです。
まず、それぞれの経費をこの比率におさえることが必要だということを覚えておきましょう。しかし、どの経費も削りすぎることが店舗運営に悪影響となる可能性もあるため、削るという考えではなくコントロールすると考えるのがよいでしょう。
成功のカギは集客!
ここまでさまざまなリスクについてご紹介してきましたが、リスクを事前に把握しそれぞれのリスクに対して対策を打つことで、万が一のことが起こったときでも対応できるよう準備しておきましょう。
飲食店を成功させるためには粗利と営業利益をコントロールすることが重要ですが、中でも集客は非常に重要です。粗利率が「売上-原価」であることは前述の通りですが、売上は「客数×客単価」で計算されます。
客単価を上げることでお客様が離れてしまう可能性もあり慎重に判断する必要があることから、客数を増やすことが重要であることがわかります。
そのため、客数を増やす施策を常に考え続けることが飲食店を成功させるカギとなります。
集客の方法はいろいろありますが、その中でもSNSを使用した集客について、こちらの記事でもご紹介しているのでご覧ください。
まとめ
飲食店を開業すると直面するリスクと回避方法について、トラブル編と経営編に分けてご紹介しましたが、参考になりましたか?
飲食店を開業する際は、事前に起こるであろうリスクを把握して回避する施策や、万が一トラブルが発生してしまった場合に対応できる準備が必要です。
また、それらの準備をしっかり行ったうえで、飲食店を成功させるためにはお客様に来ていただき、新規顧客やリピーターを常に獲得する施策を考え抜くことが重要です。
さらに、売上高をアップさせるだけではなく原価率を下げて粗利をアップさせるなど、さまざまな視点からリスクに対応していきましょう。
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この記事を書いた人
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