飲食店のグラス一覧!居酒屋・バーなど業態別の必須グラスや購入方法、コスト削減のコツも解説

居酒屋・バー・レストラン・カフェなど、どのような飲食店でも必須アイテムであるグラス。グラスはほぼすべてのお客様が手にとるアイテムなので、適切なものを選べるかどうかで、顧客満足度が大きく変わってきます。

これから飲食店を開く方にとっては、「どういったグラスが必要なのか」「どこで入手すべきなのか」など、疑問点が多いでしょう。

そこでこの記事では、飲食店で使われるグラスの種類を幅広くご紹介します。併せて、業態別の必須グラス、グラスの買い方、コスト削減方法などもお伝えするので、ぜひ参考にしてください。

飲食店ではグラスの選択が顧客満足度を上げる!

お店の業態に関係なく、提供するドリンクや店舗イメージに合ったグラスを選ぶことは、顧客満足度を向上させるうえで大切です。それでは、適切なグラス選びが、どのようにして顧客満足度につながるかを見ていきましょう。

ドリンクの香りや味わいが引き立つ

ドリンクのおいしさは、グラスの大きさや形、薄さによって変わります。こだわりのドリンクを提供しているお店でも、グラス選びが不適切だと、せっかくのおいしさがお客様にうまく伝わりません。
例えば、ワインやクラフトビールなら、ふくらみのあるグラスで提供すると、芳醇な香りがより増します。繊細な味わいのドリンクなら薄いグラス、のどごしの良いドリンクを冷えたままグビッと飲むなら、厚手のグラスがよいでしょう。

レシピどおりの味が実現する

カクテルのレシピを見ると、お酒の容量は「45ml」などと具体的なことに対し、割り材は「適量」「グラスの残りを満たす」などとアバウトに書かれていることがよくあります。
こうしたレシピは、各種カクテルに一般的に使われるグラスを想定して書かれています。つまり、レシピをもとにおいしいドリンクを完成させるには、適切なグラスを用意する必要があるということです。

目でもドリンクを楽しんでもらえる

食事は味覚や嗅覚だけでなく、視覚でも楽しむものです。適切なグラスにドリンクを入れると美しさが映え、目でもドリンクを楽しんでもらえます。
最近では「映えグラス」といって、おしゃれで思わず写真に残したくなるグラスでドリンクを提供するお店が評判を集めています。

「名入れグラス」でお店を印象付けられる

お店の名前やロゴが入ったグラスを使えば、お客様が食事を楽しんでいる間も、お店の存在をしっかりとアピールできます。
デザイン性のあるオリジナルグラスを使えば、他店との差別化も図れるでしょう。グラスは、選び方によって販促アイテムにもなります。

飲食店で使うグラスの種類一覧

飲食店で使われているグラスの種類ごとに、形状や用途を見ていきましょう。一般的な容量やおすすめのドリンクも併せてご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

タンブラー

タンブラーは、細長い円筒形のグラスで、「ハイボール・グラス」とも呼ばれます。ジントニックなどのカクテルグラスとしてよく使われていますが、ハイボールやサワー類、ソフトドリンクなどにも、幅広く使える便利なグラスです。

容量は180mlのものから300ml以上のものなど、多くのバリエーションがあります。従来は240mlが標準容量でしたが、現在では300mlが主流になっています。

容量については、ml(ミリリットル)のほかにoz(オンス)という単位が使われることもあります。1oz=およそ30ml弱となるため、カクテルメジャーカップの小さなほうのカップ1杯分と考えておくとよいでしょう。なお、6ozのタンブラーは「6タン」などと呼ばれることもあります。

タンブラーのサイズ 容量
6oz 約180ml
8oz 約240ml
10oz 約300ml
12oz 約360ml
14oz 約420ml

【このグラスにおすすめのメニュー】

  • 6oz:瓶ビール
  • 8oz、10oz:瓶ビール・お冷
  • 12oz、14oz:ロングカクテル・ハイボール・サワー・酎ハイ・ソフトドリンク

ジョッキ

ジョッキはビールを飲むために使う容器の総称で、陶器製のものも含まれます。正確には、グラスとは別のカテゴリですが、飲食業界ではジョッキもグラスの一つとしてとらえることがほとんどです。

ジョッキはビールを提供する際はもちろん、サワーやハイボールの提供に使ってもよいでしょう。どっしりした形で分厚く、取手が付いていて手の熱が伝わりにくいため、キンキンに冷えたドリンクをおいしく飲めます。

ジョッキのサイズや容量に関する考え方はお店によって異なりますが、サイズは小・中・大の3つで、それぞれの容量は以下が一般的とされています。

ジョッキのサイズ 容量
小ジョッキ 約200~300ml
中ジョッキ 約350~500ml
大ジョッキ 約700~800ml

【このグラスにおすすめのメニュー】

生ビール・サワー・酎ハイ・ハイボール

ピルスナー/ゴブレット

ピルスナーは、タンブラーに脚を付けたような形のグラスです。「ゴブレット」と呼ばれることもあります。

ビアスタイルにも「ピルスナー」という種類があることからわかるように、このグラスはビアグラスとしてよく使われます。ビールの爽やかな苦味を引き立てたいときにおすすめです。容量は240~300ml程度のものが一般的です。

【このグラスにおすすめのメニュー】

生ビール

ロックグラス/オールドファッションドグラス

口径が広く大きな氷がそのまま入る、背の低い円筒形に近いグラスを「ロックグラス」といいます。その名のとおり、ウイスキーなどのハードリカーをオン・ザ・ロックで飲むときに用いるグラスです。ウイスキー以外に、焼酎や梅酒のロックにも使われます。

ロックグラスは古くから愛用されてきた酒器で、「オールドファッションドグラス」とも呼ばれます。容量は180~300mlが一般的です。

【このグラスにおすすめのメニュー】

焼酎・ウイスキー・梅酒などのオン・ザ・ロック

ショットグラス

ショットグラスは小さめのグラスで、アルコール度数の高いハードリカーをストレートで飲むときに用います。「ストレートグラス」「ウイスキーグラス」と呼ばれることもあります。テキーラなど、ショットでの乾杯に使われることが多いグラスです。

大きく分けると、「シングル・グラス」と呼ばれる30ml容量のものと、「ダブル・グラス」と呼ばれる60ml容量のものがあります。

【このグラスにおすすめのメニュー】

テキーラ、ウイスキー、ジン、ウォッカなどのショット

コリンズグラス/ゾンビグラス

背が高くて大きな円筒形のグラスを、「コリンズグラス」といいます。容量が300360mlのものは「トールグラス」「チムニーグラス」と呼ばれることもあり、それよりもさらに一回り大きいものは「ゾンビグラス」と呼ばれます。

コリンズグラスやゾンビグラスは、ロングカクテルに用いるグラスです。バー・ダイニングバーでは、ロングカクテルのほか、プレミアムウイスキーのソーダ割りにも用います。

【このグラスにおすすめのメニュー】

ロングカクテル・プレミアムウイスキーのソーダ割り

カクテルグラス

カクテルグラスはショートカクテルに使用する、脚が付いた小ぶりのグラスです。逆三角形のものが一般的ですが、丸みを帯びたものもあります。

これはグラスを傾けなくても飲めるように工夫されているグラスで、容量は90mlが一般的です。60ml分のカクテルを注ぐと、ちょうど良い量を楽しめます。

【このグラスにおすすめのメニュー】

ショートカクテル

ワイングラス

ワイングラスはその名のとおり、ワインを飲むためのグラスです。

ワイングラスにはさまざまなサイズがありますが、複雑な香りを持つ高級ワインは、大きめのグラスに入れることで芳醇さをより楽しめます。また、高級なワインは薄いグラスが適切です。ワインにこだわるお店なら、品種ごとにグラスを変えてもよいでしょう。

ワイングラスは1,000円以下のものから、数万円のものまであります。

最近は、日本酒用としてワイングラスを扱う飲食店も増えています。ワイングラスに入れると、いつもと違った日本酒の魅力を引き出せるでしょう。

【このグラスにおすすめのメニュー】

スティルワイン・日本酒

フルート型シャンパングラス

細長いタイプのシャンパングラスで、「フルートグラス」とも呼ばれます。泡がきれいに見えるので、シャンパーニュのようなスパークリングドリンクに向いています。

ドリンクがダイレクトに舌に当たり、爽やかさを感じやすい形状です。容量は150~250ml程度のものがよく見られます。

【このグラスにおすすめのメニュー】

スパークリングワイン

ソーサー型シャンパングラス

口径が大きいタイプのシャンパングラスで、「クープ型グラス」とも呼ばれます。フルート型よりも香りが発散しやすく、香りを感じながらドリンクを味わえる形状です。

シャンパーニュのようなスパークリングドリンク以外に、フローズンカクテルやデザートにも使えます。容量は120~150ml前後のものが多く見られます。

【このグラスにおすすめのメニュー】

スパークリングワイン・フローズンカクテル・デザート

ブランデーグラス

ブランデーグラスはチューリップ型の大きなグラスです。香りをため込みやすい形状のため、ブランデーの芳醇な香りを楽しめます。

容量が180~300mlのものが一般的ですが、容量に関わらず、注ぐ量は30ml程度にするのがポイントです。上質な赤ワインや、食後酒に用いることもあります。

【このグラスにおすすめのメニュー】

ブランデー・赤ワイン・リキュール

リキュールグラス

リキュールグラスは小さめのボウルに脚が付いたグラスで、「コーディアルグラス」とも呼ばれます。

おもに、リキュールやウォッカ、テキーラ、ラム、ウイスキーをストレートで飲むために使われます。容量は30~45mlが標準です。

【このグラスにおすすめのメニュー】

リキュール・ウォッカ・テキーラ・ラム・ウイスキーなどのストレート

飲食店で使うグラス以外のドリンク容器

飲食店では、グラス以外にもさまざまなドリンク容器が使われます。種類ごとに、形状や用途を見ていきましょう。

おちょこ・ぐい呑み

おちょこやぐい呑みは、おもに日本酒を飲むために使う、小さなお椀のような容器です。おちょこよりもぐい呑みのほうが大型です。

枡(ます)

枡(ます)も、日本酒を飲むときに使う容器です。木でできた枡に日本酒を注ぐと木の香りがお酒に移り、爽やかさを楽しめます。なお、枡のなかに小さなグラスを置き、そこにあふれるほど日本酒を注ぐスタイルを「もっきり」といいます。

徳利(とっくり)

徳利(とっくり)は、日本酒を注ぐための容器です。首が細くすぼまり、胴がふくらんだ形をしています。

カップ

カップは、取手のある洋風茶碗の総称です。コーヒーや紅茶、スープなどに用います。華やかな香りを楽しむ紅茶などには、口が広いものが適しています。

居酒屋やバーなど飲食店の業態別に見る必須グラス&アイテム

飲食店といっても、さまざまな業態があり、業態によってよく使うグラスの種類は異なります。そこで、業態ごとに必須といえるグラスを、おもな用途とともに紹介します。

居酒屋の必須グラスやアイテム

  • タンブラー:ロングカクテル・ハイボール・サワー・酎ハイ・ソフトドリンク・お冷
  • ロックグラス:ウイスキー・焼酎・梅酒などのオン・ザ・ロック
  • ワイングラス:ワイン
  • ジョッキ:生ビール・サワー・酎ハイ・ハイボール
  • ビールグラス:瓶ビール
  • お湯割りグラス:焼酎・梅酒などのお湯割り
  • おちょこ、徳利:日本酒

バーの必須グラスやアイテム

  • タンブラー:ロングカクテル・ハイボール・ソフトドリンク・お冷
  • ゾンビグラス:ロングカクテル・プレミアムウイスキーのソーダ割り
  • カクテルグラス:ショートカクテル
  • ロックグラス:ウイスキーなどのオン・ザ・ロック
  • ショットグラス:テキーラなどのショット
  • ブランデーグラス:ブランデー
  • リキュールグラス:リキュールなどのストレート
  • ワイングラス:ワイン
  • シャンパングラス:スパークリングワイン

バルの必須グラスやアイテム

  • ワイングラス:ワイン
  • シャンパングラス:スパークリングワイン
  • タンブラー:ロングカクテル・ソフトドリンク・お冷
  • ピルスナーグラス:生ビール
  • ゾンビグラス:ロングカクテル・プレミアムウイスキーのソーダ割り
  • ロックグラス:ウイスキーなどのオン・ザ・ロック
  • ショットグラス:テキーラなどのショット

レストランの必須グラスやアイテム

  • ワイングラス:ワイン・日本酒
  • シャンパングラス:スパークリングワイン
  • ブランデーグラス:ブランデー・高級赤ワイン・食後酒
  • リキュールグラス:リキュールなどのストレート
  • タンブラー:ソフトドリンク・お冷
  • ピルスナー:生ビール
  • ロックグラス:ウイスキーなどのオン・ザ・ロック

カフェの必須グラスやアイテム

  • タンブラー:アイスドリンク・お冷
  • カップ:ホットドリンク

飲食店のグラスは何脚あれば良い?

飲食店を開業するにあたり、グラスなどの食器をどれだけ用意すべきか悩む方も多いでしょう。

一般的に、メインメニューに使う食器は席数の2倍、注文が少ないメニューに使う食器は席数の半分ほどが適切な数といわれています。

ただし、オペレーションや収納スペースのサイズによっても、用意できる数は変わります。例えば、少ない人数でお店を回す場合は、目安よりも食器を多めにそろえておけば安心でしょう。

飲食店のグラスはどこで買う?

飲食店で使うグラスを購入するには、いくつかの方法があります。購入方法ごとに特徴を見ていきましょう。

業務用食器店・業務用食器取り扱い業者で購入

業務用の食器専門店、または食材などと一緒に食器も扱っている専門業者からグラスを仕入れる方法です。
このようなお店や業者の多くは、グラスの品ぞろえが豊富で価格も安く、さらに実物を見て決められるメリットがあります。

グラスはその性質上、割れて追加補充することも少なくありませんが、業務用食器店や業務用食器取り扱い業者なら、同じ商品を追加で手配しやすくなります。

インターネット購入

インターネットでグラスを購入することも可能です。この方法には、好きなときに好きな場所から購入できるというメリットがあります。

ただし、実物を見られない点に注意が必要です。すでに使っている食器の追加購入には向いていますが、新規導入の際には慎重に製品情報を確かめなければならないでしょう。

アウトレット店で購入

型落ちモデルなどを扱うアウトレット店でも、グラスを購入できます。アウトレット店のメリットは、商品の価格が安いことです。

ただし、数に限りがあるため、必要な数量を確保できない場合があります。また、アウトレット店の商品は取り扱い中止になることが多く、追加購入が難しいことも知っておきましょう。

業務用酒販店で購入

業務用酒販店では、お酒の仕入れと一緒にグラスを購入することができます。
支払いをひとつにまとめることができる点や、お酒に詳しいスタッフにグラスの形状や必要な個数の相談ができる点も魅力の一つです。

なかには、なんでも酒やカクヤスのように営業担当が多角的にお店の経営をサポートする業者もあるので、そういった業者への依頼も検討するとよいでしょう。

飲食店開業時にグラスのコストを抑えたい場合は?

グラスの費用をなるべく抑えたい場合は、飲料メーカー提供のロゴ入りグラスを使ってみてはいかがでしょうか。「そのメーカーの商品をオンメニューする」などの条件が合えば、メーカーや業者にロゴ入りグラスを用意してもらえることがあります。

また、こうしたメーカーオリジナルのグラスは、そのメーカーのドリンクがおいしく飲めるように設計されていることがほとんどです。コストを削減できるだけでなく、ドリンクのおいしさもしっかり伝えられるメーカーロゴ入りグラスは、一石二鳥のアイテムといえるでしょう。

飲食店お役立ちナビでも、こうしたメーカーロゴ入りグラスについてのご相談や、グラスの仕入れなど様々な相談を承っています。
ぜひ下記リンクから備品のご提供情報をチェックしてみてください。

「飲食店お役立ちナビ」にリンクされています。

まとめ

グラスは、ドリンクのおいしさを視覚・嗅覚・味覚の面から支えるアイテムです。ドリンクごとに適切なグラスを選ぶことが、飲食店での顧客満足度アップにつながります。また、名入れをしたりデザイン性にこだわったオリジナルグラスを作ったりすれば、販促アイテムにもなるでしょう。

どういったグラスが何個必要になるかは、お店のオペレーションや収納サイズによっても異なります。
ピンクの看板が目印の「なんでも酒やカクヤス」では、お酒の仕入れだけではなく、グラスや備品に関しても営業担当がしっかりサポートいたします。もちろん、オリジナルのロゴ入りグラスについてもご相談いただくことが可能です。

お酒の仕入れやドリンクメニュー、グラスや備品についてのご質問や困りごとがありましたら無料で相談を受け付けています。まずはお気軽にお問い合わせください!

この記事を書いた人

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