微アルコールはなぜ人気?トレンドがシフトした理由や飲食店で提供する際の注意点について解説

最近、テレビCMや店頭などでよく見かける微アルコール飲料の広告。少し前までは1本で十分に酔えるストロング系のアルコール飲料が人気を博していましたが、一転してアルコール度数を抑えた微アルコール飲料の需要が高まっています。
飲料メーカー各社も、続々と微アルコールの商品を販売しており、売上も好調のようです。
その流れに押されてか、飲食店でも微アルコール飲料を提供するところも増えてきており、大手居酒屋チェーンでも全店で取り扱いを開始するなど、着実にブームの兆しを見せています。

今回は、そんな微アルコール飲料の定義やノンアルコール飲料との違いなどの基礎知識と、ストロング系から微アルコールへトレンドがシフトした理由、微アルコール飲料を飲食店で提供する際の注意点とおすすめメニューをご紹介します。
微アルコール飲料とはなんなのか知りたい方や、自店のメニューへの追加を検討されている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

微アルコール飲料とは

微アルコール飲料は、気軽に本格的なお酒のような味わいが楽しめる飲み物です。アルコール度数が低いので、お酒が弱い方や少しだけ酔いたい方に人気があります。
開拓されはじめたばかりの新たなジャンルなので、自店のメニューに取り入れたいと思っているものの、微アルコール飲料について全然知らないという方も多いのではないでしょうか。

ここではまず、微アルコール飲料の基礎知識をご紹介します。

微アルコール飲料の定義

微アルコール飲料とは、アルコール度数を1%以下に抑えた新しいジャンルのドリンクです。大手ビールメーカーのアサヒビールが、ビールテイスト飲料「アサヒ ビアリー(アルコール度数 0.5%)」を発売したことで生まれました。
一般的なビールはアルコール度数が5%程度ですが、微アルコール飲料はその10分の1程度であることから、微量のアルコールを含む飲み物であることが言葉でわかりやすく表現されています。

また、以前からアルコール度数3%の低アルコール飲料は販売されており、比較的飲みやすいことから女性や若者から人気がありました。しかし、微アルコール飲料は低アルコール飲料よりもさらにアルコール度数が低く、かつノンアルコール飲料とも違った絶妙な存在感を放っていることから話題となっています。

ノンアルコール飲料との違い

上記でご紹介した通り、微アルコール飲料の定義は、アルコール度数が1%以下であることです。一方のノンアルコール飲料の定義は、アルコール度数0.00%で酒類の味に似ていて、満20歳以上の人が飲むことを想定、推奨しているものとされています。
微アルコール飲料はアルコール度数が1%未満であるため、税制上はノンアルコール飲料と同じ立ち位置です。つまり、微アルコール飲料もノンアルコール飲料と同様、税金はかからず商品表記上も「ビールテイスト飲料」や「炭酸飲料」となります。

とはいえ、微アルコール飲料はアルコールが含まれているので当然未成年の方は飲めません。ノンアルコール飲料も、未成年が飲むことを想定して作られていないので、飲んでもいいとはいえないのです。
現在、酒類の広告審査委員会が酒類販売業界の自主基準として「ノンアルコール」と表記できるのは、「アルコール0.00%」の飲料に限定していますが、あくまでも自主基準であるため、アルコールを飲めないシーンでは注意が必要です。

また、微アルコール飲料とノンアルコール飲料は、製法や原料に大きな違いがあります。
たとえばノンアルコールビールは、酵母を入れずに発酵させず造るのが特徴です。麦汁ではなく麦芽エキスにさまざまな成分をプラスして、ビールのような味わいを作り出しています。
一方の微アルコールビールは、ビールを醸造してからアルコール分のみを取り除く「脱アルコール製法」で造っています。アルコール発酵後、蒸留することによってアルコール分のみを取り除いてから低温でじっくり濾過するので、ビールさながらの麦のうまみやコク、風味などを残せるのです。

微アルコール飲料は美味しいのか

普段お酒を飲まれる方にとってもっとも気になるのは、その「味」ではないでしょうか。
実際のところ、多少マイナスな評価はあるものの、かなり多くの方が美味しいと感じているようです。
とくに普段ノンアルコールビールを飲む機会の多い方からの評価が高めとなっています。

また、最近ではビール以外の微アルコール飲料の需要も高まってきており、ローアルコールのハイボールやワインも数多く販売されています。
たとえば、アサヒから発売されている「ハイボリー」や「ハイボリージン」。通常はアルコールが40度程度のウイスキーやジンですが、ハイボリーは18度となっておりライトなハイボールを作ることが可能です。
本格的な香りと味わいが楽しめることから、女性からの人気も高く美味しいと評判のようです。

他にも、アルコール度数を5%程度に押さえたローアルコールワイン「サンタ ヘレナ ブレンド レッド」や「サンタ ヘレナ ブレンド ホワイト」、ノンアルコールでワインを楽しみたいときにぴったりの「エデンヴェール シラーズ」や「エデンヴェール ソーヴィニヨンブラン」も、ワインと遜色ない美味しさで若い方や女性から人気があります。
ビールはあまり得意ではない方でも美味しく飲める微アルコール飲料もたくさんあるので、ぜひお試しください。

なお、業務用酒販店「なんでも酒やカクヤス」では、上記でご紹介したローアルコールウイスキーやジン、ワインなども多数取り揃えております。気になる方は、ぜひ下記ボタンよりお気軽にお問い合わせください。

ストロング系から微アルコールへトレンドがシフトした理由

近年、アルコール度数の高いストロング系からノンアルコール、続いて微アルコールへと目まぐるしくトレンドがシフトしています。
最近では、ノンアルコール市場も飲めない方や飲まない方への選択肢として徐々に普及してきている印象を受けますが、微アルコール市場もアルコール入りとノンアルコールの隙間にある、新たな選択肢として注目されているようです。
では、なぜこのような市場の変化が起きているのでしょうか。ここでは、ストロング系から微アルコールへトレンドがシフトした理由について解説します。

微アルコールはとくに若者から人気の傾向

近年お酒を飲まない、あるいは少量しか飲まないことを選択する「ソーバーキュリアス」という生活スタイルが誕生するなど、若者を中心に酒離れが進み、世界的な傾向としてアルコール市場全体が伸び悩んでいます。
その一方で、積極的にお酒を飲みたいという方が増えているのも事実なのですが、「酔わないことがかっこいい」という風潮もあることから、ストロング系アルコール飲料は急速に微アルコール飲料へスイッチしたのです。
このような世の中の流れにマッチしているのが、アルコールは入っているものの酔いすぎない微アルコール飲料だといえます。

コロナ禍の影響

前代未聞の騒ぎとなった新型コロナウイルスの感染拡大により、社会は大きく変化しました。そのうちのひとつといえるのが、ストロング系アルコール飲料から微アルコール飲料へのトレンドシフトです。
在宅時間が増えたことで、体重増加を気にする方やヘルシーさを求める方、健康志向を意識する方が増加、それに伴ってアルコール量をコントロールしながらお酒を楽しみたいという方も多くなっています。

また、飲食店での酒類提供制限によって、微アルコール飲料やノンアルコール飲料の提供が増加したことも、コロナ禍における流行の変化のひとつの要因となっています。
そのような背景と消費者のトレンドが合致したことで、微アルコール飲料が徐々に人気を集めているのです。

飲み方の多様化

微アルコール飲料は、飲む方にも飲まない方にも支持される、これまでにないアルコール飲料です。
従来の商品では、飲むか飲まないかの2つの選択肢しかなく、中間の商品は存在しませんでした。しかし、微アルコール飲料の登場により、飲む方も飲まない方も両方が満足できる商品が誕生したのです。
また、これまでの飲み会では「とりあえずビール」という文化がありましたが、飲みたくない方にとっては苦痛ですし、お酒を飲まない方が多い若い世代にとってはなかなか受け入れにくいところがありました。

しかし飲食店のメニューに微アルコール飲料が増えたことで、お酒を飲む方、飲まない方、飲める方、飲めない方、飲みたいときや飲めないとき、あえて控えるときなど、その人それぞれの状況や場面において飲み方の選択肢が広がったのです。
だからこそ、お酒を飲むシーンであっても自分の体質や気分などに合わせて選べる微アルコール飲料や、ノンアルコール飲料が急速に普及してきたのではないでしょうか。

微アルコール飲料を飲食店で提供する際の注意点とおすすめメニュー

微アルコール飲料は、これからの時代にフィットした新しいジャンルのアルコール飲料です。飲食店には、お酒が飲みたいけれど体質的に強くない方や、お酒は好きだけどあまり多く飲みたくない気分の方など、さまざまな方が来店します。
そのような方のために、これからの飲食店では微アルコール飲料は必須のメニューとなるでしょう。

ここでは、微アルコール飲料を飲食店で提供する際の注意点とおすすめメニューをご紹介します。

飲酒運転を防止する注意喚起が必要

上記でもご紹介したように、微アルコール飲料は1%以下のアルコール分を含んでいます。
そのため、微アルコール飲料を飲食店で提供する場合は、メニューや店内に飲酒運転を防止する注意喚起を記載するようにしましょう。
また、未成年者が飲むことも、法律違反に該当します。通常のアルコール飲料を提供する際と同じように年齢を確認したり、妊娠中の方や授乳中の方への注意喚起を記載したりすることも重要です。

「なんでも酒やカクヤス」では、メニュー表など販促物の作成も無料で承っております。微アルコール飲料のポスターや卓上メニューなど、販促に役立つ備品類のご提供も可能ですので、ぜひお気軽にお問合せください。

メニュー、販促物作成

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微アルコールカクテルでよりライトに

近年、モクテルなどのノンアルコールカクテルが人気を博していますが、微アルコールビールをよりライトに飲みやすくしたカクテルで提供するのもおすすめです。
以下は、ビールを使用したカクテルの例です。

  • レッドアイ(微アルコールビール1:トマトジュース1)
  • シャンディガフ(微アルコールビール1:ジンジャエール1)
  • コークビア(微アルコールビール1:コーラ1)
  • ビター・オレンジ(微アルコールビール1:オレンジジュース1)
  • パナシェ(微アルコールビール1:レモネードorレモンスカッシュ1)

どのメニューも微アルコールとジュースを1:1で割るだけで簡単に作れるので、ぜひお試しください。

「なんでも酒やカクヤス」では、「飲食店のドリンクメニューとして微アルコール飲料を提供したいけれど、缶では味気ない‥」というご不満をお持ちの経営者様も納得の「BEERY ビアリー小瓶タイプ」もご用意しております。
ビアリーは、100%ビールと同じ原料を使用しているビールテイストの微アルコール飲料です。麦のうまみとコクをしっかりと感じられるので、ビール好きのお客様にもご満足いただけるはずです。

カクヤスではビアリー以外の微アルコール飲料も多数取り扱っております。導入を検討されている方は、価格等お気軽にお問合せください。

まとめ

微アルコール飲料の基礎知識と、ストロング系から微アルコールへトレンドがシフトした理由、微アルコール飲料を飲食店で提供する際の注意点とおすすめメニューをご紹介しました。
微アルコール飲料は、ノンアルコールでは物足りないけれどほんの少しだけお酒気分を味わいたい方や、お酒が強くない方にぴったりの飲み物です。
今回は微アルコールビールを使用したメニューをご紹介しましたが、最近では微アルコールハイボールや酎ハイなども続々と登場しているので、飲食店を経営されている方はぜひ自店のメニューに取り入れてみてはいかがでしょうか。

なんでも酒やカクヤスは、アルコール飲料はもちろん微アルコール飲料やノンアルコール飲料、割り材まで幅広い品揃えを誇る業務用酒販店です。
さらに、食材の仕入れやメニュー表作成などの備品販売、売上アップやメニュー提案など飲食店様の経営を盛り上げるさまざまなサポートも承っておりますので、価格の問い合わせ、仕入れの見直し等お気軽にお問合せください。

この記事を書いた人

カクヤス編集部

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