女子にも人気の芋焼酎の飲み方・割り方の「基本」と「アレンジ」を紹介!
昨今の健康ブームを受けて、お酒を飲むシーンでも健康的に飲みたい、というヘルシー志向の人が増えています。その流れから健康・美容への効果が期待できると、芋焼酎の人気がジワジワ高まってきています。芋焼酎はそのまま飲んで美味しいのはもちろん、さまざまな飲み方のアレンジができるのも魅力のひとつです。それぞれの飲み方の特徴を理解して、客層にあった提案方法や料理メニューと合わせた芋焼酎の提供方法をご紹介しましょう。
芋焼酎が女子・初心者にも人気の理由
外食シーンでは毎年のように新たな流行が生まれます。焼酎がスポットライトを浴びる瞬間が過去に何度かありました。2000年代前半にも焼酎ブームがありましたが、その時との一番の違いは焼酎の中でも芋焼酎が、味わい以外のポイント【健康や美容効果が期待できるドリンク】として注目されていることです。健康的に飲みたい方やダイエット中の方でも飲めるヘルシーなお酒として、女性にオススメしやすいアルコール商材になったのです。
芋焼酎で期待できる健康効果
お酒はカロリーが高いと思われている方もいるかもしれません。実はお酒の種類によって全然違います。一般的な芋焼酎はアルコール度数25%ありますが、蒸留酒である焼酎は糖質ゼロ、プリン体ゼロ。100mlあたりのカロリーは150キロカロリー弱。同じアルコール量で換算した場合、ビール、日本酒、ワインなどの醸造酒と比べても低カロリーです。そして芋焼酎は血栓予防効果が期待できるという点でも注目されています。血栓は血管中の悪玉コレステロールなどが原因でできます。血栓を分解するタンパク質分解酵素のプラスミンがあり、芋焼酎に含まれる成分であるウロキナーゼやt-PA(組織プラスミノーゲン活性化因子)にはプラスミンを活性させる効果があります。
芋焼酎で期待できる美容効果
芋焼酎は、サツマイモを蒸留して造ります。サツマイモにはポリフェノールの一種アントシアニンが含まれています。アントシアニンには抗酸化作用や血液がサラサラになったり、老化防止の役割が期待できます。サツマイモは品種が多く40種類以上ありますが、有色サツマイモ、特にムラサキイモ系にアントシアニンが多く含まれています。美容や健康効果を期待するなら、種子島紫、ムラサキマサリ、アヤムラサキ、パープルスイートロードなど、ムラサキイモで造った芋焼酎を選ぶと良いかもしれません。低カロリーなのでダイエット中でも罪悪感なく飲めることと合わせて、メニュー表や口頭で、お客様にぜひ訴求していきたいポイントです。
【基本】芋焼酎そのものを味わう飲み方(割り方)4選
そのまま飲んで美味しいのはもちろん、いろいろな飲み方ができ、飲み方を変えるごとに異なる味わいが楽しめるのが芋焼酎の大きな魅力です。まずは基本の飲み方であるストレート、ロック、水割り、お湯割り、この4つの飲み方を詳しくご説明していきます。より美味しく飲める割り方や比率、作り方の手順、どの飲み方にどんなタイプの芋焼酎が合うのか、ちょっとしたコツなども併せてご紹介していきたいと思います。
シンプルにストレート
芋焼酎は割って飲むのももちろんですが、ストレートでもぜひ試してほしいと、多くの焼酎蔵の蔵元が口を揃えたように言われます。サツマイモ本来の風味をじっくり味わうのには一番適しているからです。ストレートで飲むなら、より手間をかけた、比較的高価格帯の芋焼酎がオススメです。アルコール度数は25%から、原酒など高いものでは30%以上になりますので、一気にがぶ飲みするのではなくチェイサーにお水を用意してゆっくりと楽しむことをオススメします。ストレートで注文するお客様には、チェイサーをセットで提供すると、お客様が悪酔いする確率はグッと下がりますし、結果的にアルコールのオーダー数が増える場合もあります。
味の変化が楽しめるロック
ロック(オンザロック)ならではの楽しみ方は、氷が徐々に溶けていくことで、味わいの変化が楽しめることです。最初はストレートに近い味わいから、だんだんと水割りのようなまろやかでやさしい味わいになっていきます。注ぐだけに見えるロックですが、実は作り方にちょっとしたコツがあります。グラスなど容器に先に氷を入れてから、芋焼酎を氷に当てるように静かに注ぎます。その後、マドラーでゆっくりと10回程度ステアして焼酎と氷を馴染ませます。ロックにオススメなのは香りがフルーティーなタイプです。芋焼酎を飲み慣れている方ならアルコール度数25度以上のものを。あまりお酒に強くない方ならアルコール度数20%程度の低めのものが良いでしょう。
好みの濃さにできる水割り
芋焼酎のやわらかな味わいを楽しみたいなら水割りがオススメです。一般的に芋焼酎6:水4の割合がベストと言われていますが、お酒に弱い方なら割合を変えると良いでしょう。先に氷を入れてから、芋焼酎を氷に当てるように静かに注ぎます。マドラーでステアをして、焼酎の温度を氷くらい冷やしてから水を注ぎ、再度ステアをして芋焼酎と水を馴染ませます。水割りは何でも合いますが、地元で親しまれているような銘柄や、ロックよりもアルコール度数が下がるので30度以上ある原酒などもオススメです。黒じょかなどの容器に水と焼酎を好みの比率で混ぜて、数日冷蔵庫で寝かせた「前割り」も、水割りの一種です。よりまろやかで飲みやすくなります。
香りを楽しむならお湯割り
温めることで芋焼酎ならではの華やかな香味を楽しめるのが、お湯割りです。本州では先に芋焼酎を入れる作り方が一般的ですが、本場九州では、お湯を注いだあとに芋焼酎を入れる作り方がポピュラーです。耐熱容器に65度~70度弱のお湯を入れてから焼酎を注ぎます。お湯が先、そのあとに芋焼酎を入れることで、容器内で対流が発生して濃度や温度は自然に均一になるので、理に適っているのです。割合は芋焼酎6:お湯4が基本ですが、お酒に弱い方には芋焼酎4:お湯6程度まで割っても美味しく飲めます。アルコール度数は20%のものから原酒タイプまでたいていの芋焼酎がお湯割りに合いますが、濃醇な旨味のタイプや、フルーティーな香りのものがオススメです。
芋焼酎初心者にオススメな飲み方(割り方)
ふだん芋焼酎を飲み慣れていないビギナーにオススメなのが、上記4つの飲み方にこだわらない、芋焼酎のアレンジレシピです。焼酎ハイボール(ソーダ割り)やジュースやソフトドリンク割りなど、よりチャレンジしやすく、飲みやすい飲み方をご提案することで、芋焼酎の新規ファンを獲得する絶好のチャンスになります。ベースの芋焼酎は芋感が弱い、癖のないタイプを使用することとアルコール度数を下げることが美味しく飲める組み合わせです。
フルーツジュースで飲みやすくする
芋焼酎のフルーティーな香りとフルーツジュースの甘い味わいは、より飲みやすくなるだけでなく、相乗効果のある組み合わせです。ロックや水割り、ソーダ割りをベースに、ジュースとシロップを加えるのが一般的な作り方ですが、割材用のコンクでも代用可能です。グレープフルーツなど柑橘系はもちろん、コンビニなどで売られている市販のチューハイ(酎ハイ)の組み合わせが、焼酎ジュース割りのレシピのヒントになります。果実を使った演出は、フレッシュフルーツカクテルのように、味わいも見た目もよりゴージャスになります。生絞りフルーツを使う場合は、お酒のグラスと果実を別々に提供して、お客様自身で絞ってもらう提供方法も人気です。
野菜ジュースはまろやかな味わい
よりヘルシー感をアピールしたい場合は、野菜ジュース割りがオススメです。リコピン豊富な無塩トマトジュース割りや、ベータカロチン豊富なシソジュース割りは、美容効果も期待できそうと、お客様にもイメージしやすいでしょう。意外なところでは、ライムジュースとフレッシュミントを使ったカクテル、モヒートのアレンジで、ラムの代わりに芋焼酎(なるべくアルコール度数が高いもの)を使った「芋ヒート」もオススメです。芋焼酎の本来の魅力であるフルーティーで甘い香味を活かして、シロップなどでしっかり甘味をつけることと、ミント系など爽快さがあるものの組み合わせが上手く合わせる秘訣です。ケールや青汁、ユーグレナなども配合次第では面白いかもしれません。
女性にオススメしたい芋焼酎の飲み方(割り方)
初心者にオススメする場合の提供方法と同じように、芋焼酎の香味や味わいは残しつつ、とっつきやすくて飲みやすいことが大切です。それに加えて、美容効果や健康的なイメージ、罪悪感のなさが大きなアピールポイントになります。写真や動画で撮ってシェアしたくなる、見た目のカラフルさや可愛さ、逆にエモい、懐かしいレトロ風味などをプラスすることができれば、SNSで紹介してもらいやすくなります。グラスなど容器にもこだわりたいですね。
炭酸・ソーダで割る焼酎ハイボール
もともとは、ウイスキーのソーダ割りであるハイボールを模して、居酒屋で焼酎をソーダ割りにするようになったものが酎ハイ(チューハイ)の起源です。なので、芋焼酎とソーダは鉄板の組み合わせです。アルコール度数25%のものを使う場合は芋焼酎4:ソーダ6の割合が基本で、度数の上下に合わせて配合をアレンジします。グラスに氷を入れて焼酎を注ぎ、炭酸水を加えます。炭酸が抜けないよう、そっと1回だけゆっくりステアします。芋焼酎のフルーティーな香りはありつつすっきりした味わいになるので、どんな料理とも相性抜群です。プラス料金のアレンジメニューとして、高アルコール、強炭酸のストロング酎ハイもウケるかもしれません。
レモンをプラスして楽しむ
芋焼酎の本来の香味を活かしつつ、レモンの爽快な酸味が楽しめる飲み方です。水割りや、焼酎ハイボールをベースに、プラスアルファのオプションメニューとしても活用できる、汎用性が高い提供方法です。シンプルにカットレモンを加えるだけでも充分美味しいのですが、無農薬など、レモンにこだわることで差別化につなげることができます。大衆酒場などを中心に流行した、冷凍レモンで作るレモンサワーのように、すりおろした冷凍レモンを使うレシピなど、見た目のインパクトを出す方向性も良いでしょう。レモンからビタミンCやクエン酸が摂取できるので、女性をターゲットにヘルシーアピールをすることもできます。レモン+塩麹など、アレンジもしやすいです。
梅干しと楽しむ
芋焼酎の香り立つ香味と、梅干しのさっぱりした酸味と塩味が補完関係にある、好相性の組み合わせです。お湯割りのオプションの大定番ですが、ロックや水割り、焼酎ハイボールにもマッチします。使う梅干しはちみつ漬けなど甘いタイプより、クラシカルな酸っぱさのシソ漬け梅干しがオススメです。梅干しに含まれている成分、ピクリン酸やピルビン酸には、肝臓の機能を向上させる効果があるとも言われてるので、二日酔い予防効果も期待できそうです。お酒を飲むと、マグネシウムやカルシウム、ナトリウム、亜鉛などのミネラル分が体外へ排出されてしまいますが、梅干しにも含まれている成分なので、補うことが可能なのもアピールポイントになります。
コーラで割るとまろやかな味わいに
一見合わなさそうに見えて、実は合う。そんな不思議な組み合わせが芋焼酎のコーラ割りです。芋焼酎の華やかでフルーティーな甘い香味と、コーラの複雑なボタニカルなハーブ風味は方向性が近く、お互いに引き立て合う、同調マッチングの組み合わせなのです。アメリカを中心に世界中で大人気の「ジャックダニエル」のコーラ割りに近い方向性というと、イメージしやすいでしょうか。ベースの芋焼酎は、芋らしさが感じられるタイプが良いでしょう。アルコール度数25%のものを使うなら、まろやかな甘味が味わえる芋焼酎5:コーラ5の割合がイチオシです。より強いボタニカルの風味が欲しい場合は、ここ数年で一気にプレイヤーが増えたクラフトコーラがオススメです。
ジンジャーエールはさっぱりとした味わいに
コーラ割りよりも甘さが控えめで、でも炭酸の刺激と程よく甘味が欲しい場合は、ジンジャーエール割りがオススメです。カットレモンやライムを添えて酸味を加えると、また違ったテイストが楽しめます。より刺激やインパクトを求める場合は、おろししょうがを加えたり、生姜の風味が効いたクラフトジンジャーエールやジンジャーエールシロップを使うと、より本格的な味わいになります。応用編として、ウォッカベースのメジャーなカクテルである「モスコミュール」のアレンジカクテルとして、ベースを芋焼酎に変えて、ライムジュースとジンジャーエールで割った「芋スコミュール」も、ウケ狙いで終わらずしっかり美味しい、面白い焼酎カクテルです。
カルピスはやさしい味わいに
カルピス割りは、居酒屋の定番カルピスサワーと同じくらい、飲みやすくて間違いない組み合わせです。ベースは、イモ臭くない、フルーティーな香りのタイプの芋焼酎に限ります。乳酸菌の優しい甘酸っぱい味わいが楽しめます。芋焼酎1:カルピス原液2の割合(たとえば30ml:60ml)で注いだ時点で混ぜ合わせ、適量のソーダを注いだ後は軽く1回ステアすることが、炭酸の刺激を損なわず、均等に混ぜ合わせるコツです。期待できる健康効果は、乳酸菌ラクトトリペプチドに含まれる、血圧を下げる効果があります。カルピス原液はバリエーションが豊富なので、複数の種類を用意してお客様に選ぶ楽しみをご用意するのも良いでしょう。
料理にぴったりなお茶割りもオススメ!
料理に合う、甘くない選択肢も複数ご用意しておきたいですよね。芋焼酎と料理を合わせるなら、和食や居酒屋料理とよく合うお茶割りがオススメです。緑茶割りやほうじ茶割り、烏龍茶割りは、特に肉料理や魚料理、揚げ物や煮込み料理など、味が濃い料理とのペアリングに最適です。お店の業態やフードメニューに合わせて、お茶にもこだわりたいところです。お茶に含まれるカテキンには利尿作用があるので、二日酔いの予防効果も期待できます。
魚介類には緑茶割り
魚料理の生臭さを和らげ、中和してくれるマッチングなら、和食と間違いなく合う緑茶割り、もしくはほうじ茶割りです。茶葉由来のグルタミン酸などの旨味がより強く感じられるので、急須で茶葉から淹れるお茶がベターです。冷たいお茶の場合は水割りと同じく、先に焼酎を注ぎ、後からお茶を。熱いお茶で作る場合は、お湯割りと同じく、先にお茶を注ぎ、後から焼酎を加えます。夜はカフェインが心配というお客様に向けては、カフェインが抽出されにくい水出し緑茶割りをオススメするとよいでしょう。芋焼酎の本場、鹿児島県は知覧茶に代表されるお茶の名産地でもあるので、産地で合わせた訴求の仕方も、お客様の興味を引くポイントになります。
脂っこい料理にはウーロン茶
揚げ物や中華料理など、こってりと脂っこい料理と合わせるなら、ウーロン茶割りが相性抜群です。普通のウーロン茶割りと並べて、脂の吸収を抑える効果が期待できる黒ウーロン茶割りをご用意することで、より説得力ある黒ウーロン茶割りにオーダーを誘導できるかもしれません。作り方のポイントは緑茶割りと同じです。美味しい温度帯で提供することを心掛けたいところです。高級な茶葉を使う場合は、芋焼酎もより香りが華やかな高価格帯のものをマッチングすると、香りや味わいのポイントを合わせやすくなります。アレンジとして、凍頂ウーロン茶やプーアル茶やジャスミン茶など、茶葉の種類を増やしたり変えたりしても面白いです。
まとめ
飲みやすくて美味しい上に、健康効果や美容効果も期待できるとあって再評価されてきた芋焼酎。少し提供方法を工夫するだけで女性や初心者にもオススメしやすい飲み方ができるのですが、こだわっている飲食店はまだ少ないのが現状です。客層やフードメニューに合わせて様々な提案ができるので、レモンサワーに次ぐ商材として展開してみてはいかがでしょうか。メニュー作成の相談や芋焼酎・割材の仕入れのことなら、飲食店向け酒類のプロ、なんでも酒やカクヤスにご相談ください。お店ごとにきめ細やかな提案を作成して、売り上げアップ、客単価アップに貢献します。
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