2023年春に大手メーカーがウイスキーの値上げを予定 ハイボール缶や樽詰も該当

物価の値上げラッシュが止まりません。2022年10月には、タバコやお菓子、ファストフードなど、多ジャンルで商品の値上げが実施されました。大手メーカーのビールや発泡酒、第三のビール、RTD(そのまま飲めるアルコール飲料)といった酒類も例外ではなく、さらにはウイスキーも値上げの対象となりました。

そして、すでに大手メーカー各社が、2023年春にウイスキーの値上げを予定しています。そこで今回は、2023年春に値上げされるウイスキーの銘柄、各社が商品を値上げする理由について解説します。

ウイスキーを扱っている飲食店様もそうでない飲食店様も、今後のウイスキー値上げの流れを把握しておきましょう。

2022年10月に大規模な酒類の値上げが発表!ビールの値段の移り変わりと今後の対策

2022年10月に大規模な酒類の値上げが発表!ビールの値段の移り変わりと今後の対策

こちらの記事では、2022年10月の酒類値上げについて、ビールの値段の移り変わり、飲食店での対策についてご紹介していますので、合わせてぜひご参考ください。

2023年春にウイスキーの値上げを予定している大手メーカー

2023年1月時点で大手ビールメーカー4社「アサヒビール」「キリンビール」「サッポロビール」「サントリー」すべてが、2023年春にウイスキーの値上げを予定しています。メーカーごとの値上げ対象商品や、価格を改正する理由について見ていきましょう。

アサヒビール

日本の大手ビールメーカーであり、「ブラックニッカ」や「ジャックダニエル」など魅力的なウイスキーを販売するアサヒビールは、2022年11月1日に公式サイトでウイスキーやワインを、2023年4月1日出荷分より値上げすることを発表しました。

ウイスキーなどの輸入洋酒67品目は4〜46%、ワイン157品目は3〜54%、シードル10品目は約10%値上がりする見込みです。今回の値上げは、輸入洋酒・ワイン・シードルの約3割となる234品目が対象です。

【値上げが予定されている主な商品】

  • ジャックダニエル(1L/1.75Lのみ)
  • ボルス
  • サンタ・ヘレナ・アルパカ
  • ルイ・ラトゥール
  • ニッカシードル・スイート/ドライ/ロゼ

輸入ウイスキーの値上げは2016年9月以来であり、日数にすると約6年7ヶ月ぶりです。値上げの理由は、原油価格の高騰や国際情勢の混乱などの影響を受け、出荷価格の上昇や物流費のコストが上昇。そして、コストの上昇が今後も継続すると想定し、企業努力だけで吸収するのが困難になったためだとされます。

キリンビール

「ジャパニーズウイスキー 富士」や「ホワイトホース」を販売するキリンビールは、一部ウイスキーの価格を最大22%引き上げることを発表しました。価格の引き上げは2023年4月1日納品分からで、ウイスキーやハイボール缶など17品目を、7%から22%まで値上げします。

【値上げが予定されている主な商品】

  • ジョニーウォーカー レッドラベル
  • ホワイトホース
  • フォアローゼズ
  • ホワイトホース ハイボール缶
  • ホワイトホース 樽詰ハイボール

輸入洋酒・RTD・樽詰リキュールを含む全17品目が対象です。これは、キリンビールが販売する輸入洋酒の約3割に該当します。

値上げの理由は、世界的な原材料費や輸送費などの高騰が影響し、ブランドオーナーからキリンビールへの引き渡し価格が引き上げられたためです。キリンビールは「企業努力だけではコスト上昇分を吸収することは難しいと判断したことから、やむを得ず、一部商品の価格改定を実施することを決定しました」とコメントしています。

なお、キリングループはウイスキー以外にも、子会社であるメルシャンが販売するワインなど480品目の出荷価格も引き上げる予定です。2023年2月1日納品分より、一部商品の出荷価格が2〜12%引き上げられます。

【値上げが予定されている主な商品】

  • フランジア
  • おいしい酸化防止剤無添加ワイン シリーズ
  • ビストロ シリーズ
  • シャトー・メルシャン(「日本のあわ」シリーズ)
  • ロバート・モンダヴィ
  • まっこい梅酒
  • スーパージャイアント

サッポロビール

2023年1月時点の情報で、サッポロビールの値上げ対象は「デュワーズ」等のウイスキーを含む洋酒54品目、「うれしいワイン」等を含む国産ワイン15品目、輸入ワイン33品目、「和ら麦」「からり芋」などの乙類焼酎、甲類焼酎を含む和酒23品目です。

現時点での価格改定の具体的な内容は、国内製造ワイン・輸入ワインは48品目で4〜37.5%の改定、焼酎甲類・焼酎乙類は23品目で2.8〜5.3%の改定です。商品の値上げは、2023年4月1日から実施される予定です。

【値上げが予定されている主な商品】

  • デュワーズ
  • 和ら麦
  • トライアングル
  • サッポロ焼酎
  • ささいなた
  • うれしいワイン

値上げの理由は、原料価格や資源価格、エネルギー価格、物流費などのコスト上昇が続き、サッポロビールだけでは吸収できなくなったためです。サッポロビールの公式サイトでは、「安全・安心な商品を引き続き安定的に供給するため、今般やむを得ず一部商品の価格改定を決定しました」と説明しています。

サントリー

「ジャパニーズウイスキー 山崎」や「角瓶」などが有名なサントリーは、ウイスキー・リキュール・スピリッツ・焼酎などの出荷価格を、2023年3月1日出荷分から値上げすることを公式サイトで発表しました。

値上げの対象となるのは輸入ウイスキー68品目をはじめ、輸入リキュール・スピリッツ・焼酎等102品目で、メーカー希望小売価格を3〜28%程度値上げする予定です。

【値上げが予定されている主な商品】

  • ジム・ビーム
  • メーカーズマーク
  • ラフロイグ
  • バランタイン
  • ルジェ
  • カルーア
  • ビーフィーター
  • 鏡月Green

値上げの理由については、穀物原料などの原材料、資材、輸送費、本船渡し価格が世界的に上昇し、コストアップの影響を受けて厳しい状況になったためだとされます。サントリーの公式サイトでは、「当社は、引き続き、企業努力による合理化を進め、一層のコスト削減を図るとともに、今後もお客様へ高品質な商品を通じて新しい価値を提供していきます」とコメント。

さらに2023年4月1日からは、サントリーが販売する国産ワイン36品目・輸入ワイン55品目を約5〜30%値上げする予定です。

7月から「角瓶」を2割値上げ

サントリーは3月22日、国産ウイスキーの「角瓶」や「オールド」など、計4銘柄の11品目を値上げすると発表しました。該当の4銘柄を値上げするのは7年ぶりです。

値上げは2023年7月1日出荷分からで、最大20%の値上げとなります。該当銘柄と値上げ幅は以下の通りです。

商品名 旧料金※ 新料金※ 改定率
角瓶 1,590円 1,910円 20%
オールド 1,880円 2,250円 20%
スペシャルリザーブ 2,580円 3,000円 16%
ローヤル 3,360円 3,900円 16%

※希望小売価格(税別)
※容量/容器はすべて、700ml/瓶
※出典:「国産ウイスキー 一部商品の価格改定について」サントリー株式会社

値上げの理由はいずれも「原材料や輸送費高騰、および安定的な商品提供に向けた設備投資を行うため」です。なお、値上げを行う11品目中の7品目が「角瓶」の容量違いです。


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2022年10月にウイスキーを値上げした大手メーカー

おさらいの意味を込めて、2022年10月にウイスキーを値上げした大手メーカーとその銘柄を見ていきましょう。値上げ情報をより詳しく把握できれば、これから入荷すべきウイスキーの銘柄が見えてくるはずです。

キリンビール

2022年5月25日、キリンビールの公式サイトで酒類の値上げに関する情報が発表されました。その内容は、同年10月1日納品分からビール類・RTD・その他樽詰商品・ノンアルコール飲料・輸入洋酒の一部商品を値上げする、というものです。

主力商品の「一番搾り」や輸入ウイスキーなど計278品目が対象であり、ビール類や缶酎ハイは店頭想定価格の約6〜13%値上げ、輸入洋酒は約7〜17%の値上げとなりました。輸入洋酒の具体的な銘柄としては、「ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年」や「スミノフ™」などが挙げられます。

サントリー

サントリーの値上げについては、公式サイトにて2022年5月26日に発表がありました。ビール類・RTD・ノンアルコール飲料など、一部商品の価格改定が実施されるという内容です。

「ザ・プレミアム・モルツ」をはじめとした酒類計507品目が、店頭想定価格の約2〜10%値上げされました。具体的には「こだわり酒場のレモンサワー」や「ハイボール缶」、「角ハイボール樽詰」などが値上げの対象となりました。

アサヒビール

アサヒビールも例外ではなく、原材料価格や物流費のコスト上昇の影響を受け、2022年4月26日に値上げに関する情報が公式サイトで発表されました。値上げの対象となったのは、ビール類・RTD・その他樽詰酒類・ノンアルコール飲料・国産ウイスキーの一部商品です。

商品数は国産ウイスキー10品目、その他152品目の計162品目で、ビール類は店頭想定価格で6〜10%の値上げとなりました。「樽ハイ倶楽部」や「樽詰めハイボール」、「シングルモルト余市」、「シングルモルト宮城峡」が主な銘柄であり、「ブラックニッカ」などスタンダード価格帯の商品は対象外でした。

サッポロビール(ウイスキーは未該当)

サッポロビールは2022年6月2日に、ビール類・酒類テイスト飲料・RTD・その他樽詰商品の値上げ情報を公式サイトで発表しました。値上げの理由は、大麦・とうもろこしなどの原料価格が大幅に高騰し、それに加えて資材価格やエネルギー価格、物流費などのコストが上昇したことで、安定供給が難しくなったためです。

対象商品は「サッポロ生ビール黒ラベル」や「ヱビスビール」のビール類をはじめ、「濃いめのレモンサワー」や「氷彩サワー樽詰」、「うまみ搾り」など計121品目で、値上げ幅は4〜12%程度でした。

まとめ

本記事では、2023年春に値上げされるウイスキーの銘柄、2022年10月に値上げを実施した大手メーカーとその銘柄を解説しました。

今やどの大手メーカーも原材料費や輸送費が高騰した影響で、ウイスキーを含めた多くのカテゴリーの酒類を値上げしています。今後、飲食店の入荷コストを抑えるためには、ウイスキーの選定時に仕入れ価格を十分に吟味することがポイントとなります。

業務用酒販店なんでも酒やカクヤスでは、高品質・低価格なウイスキー「K-Price ウイスキー365」を販売しております。コストダウンしたい飲食店様は、ぜひ本商品の導入をご検討くださいませ。

また、カクヤスでは酒類の選定や仕入れの見直しに関するご相談も承っております。どうぞお気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

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