飲食店でのクレーマー対策!発生するクレームや対応策を紹介

飲食店で多いとされるクレームは、どんなに気を付けていても発生してしまうものですが、店舗側のミスによるクレームではなく悪質なクレームが「カスハラ(カスタマーハラスメント)」と呼ばれ問題になっています。
とくに、新型コロナウイルス感染症の影響によって、感染への不安や自粛生活へのストレスからさらにクレームが過熱しているという例も。

この記事では、飲食店で発生する悪質なクレーム例と、悪質クレーマーへの対応ポイントをご紹介します。
明らかに飲食店側に落ち度がないにもかかわらず、クレームを受けてしまうことは、従業員の士気を下げることにもつながるため、事前にクレーム例や対応ポイントを把握し、対応策を練っておくようにしましょう。

飲食店で発生する悪質なクレームとは

一昔前は「お客様は神様」といわれ、悪質なクレームも店側が悪いという考えをもつ経営者もいたようですが、その言葉にとらわれ、お店を愛してくれるお客様や従業員を疎かにしてはいけません。

他のお客様や従業員を守るためにも、悪質なクレーマーかどうかを見極める必要があります。
まずは、飲食店で発生する悪質なクレーム例についてご紹介します。

個人的な好みや気分で料理の作り直しを強要する

注文と違う料理を出してしまったときや、異物混入していた場合など、お店側に落ち度がある場合は料理の作り直しをしたり、その料理をサービスしたりするなどの対応をとることがほとんどです。

しかし、お客様の都合によって「私にはこの味は合わない」「思っていた味と違う」など、個人的な好みで作り直しを強要してくる方もなかにはいるようです。

そのようなお客様の場合、大声を出したり机をたたいたりするなど、暴力的な行動に出る方もいるため、お店側は対応に困ってしまうということも。

多くの場合責任者が対応することになりますが、アルバイトのスタッフだけがいる時間帯などで大きな声を出されることで、スタッフが萎縮してしまい退職につながってしまうということもあります。
暴言や暴力が発生したら、すぐに警察に連絡する体制を整えておくなど、クレームに備えて従業員に通達しておくことも必要となります。

閉店の時間になっても居座る

居酒屋などでお酒が入っている状態のお客様は、閉店時間が過ぎているにもかかわらず長時間居座り続けることがあります。
何度も注意を促しているのに全く聞く耳をもたず、帰る気配がないという方がいることで、お店のスタッフが帰宅する時間が遅くなり、予定の勤務時間をオーバーしてしまうということも。

閉店時間を何度も伝えることで「この店は店員の態度が悪い」などと理不尽なクレームに発展してしまうケースもあります。
閉店時間はあらかじめ決められている店舗のルールでもあるため、ラストオーダーの際などにしっかり閉店時間を伝えることをスタッフに浸透させるようにしましょう。

長時間説教をされる

最初はお店側に落ち度があったとしても、お客様の怒りがエスカレートすることで当初の問題がすり替えられ、長時間説教をされるという例もあります。

そうなると、お客様もなぜ怒っているのかがわからないという状態になっているケースもあり、延々と説教をされる、土下座を強要されるなど、度を越してしまう場合も。
長時間説教をするようなお客様は、単純にお店に態度やサービスを改めてほしいというよりは、自分が上であると認識して過度にスタッフを拘束することもあります。

お店側に落ち度があるとしても、長時間説教をされるというのはカスタマーハラスメントとなるケースもあるため、慎重に判断し対応するようにしましょう。

故意に予約をキャンセルする

直接的なクレームとは少し種類が違うものの、カスタマーハラスメントとして故意に予約をキャンセルするという嫌がらせを行う人もいます。

団体のキャンセルがSNSで話題となったこともありますが、そのような嫌がらせは実は飲食店で多く発生しており、飲食店の経営者を困らせているのです。

お店にとって団体のキャンセルは食材を無駄にしてしまうことになりかねないため、損害が生じてしまうことになります。
そのため、店舗から数日前に予約の確認メールや電話を入れる前金を払ってもらうなどの対策をすることをおすすめします。

大きな声で威圧してくる

サービスが納得いかなかった、従業員の態度が悪かった、ミスをしてしまったなど、さまざまな理由からお客様を怒らせてしまうという事態が発生したときに、店側が誠意をもって対応することで納得してくれるお客様が大半です。

しかし、店内やお店の外まで響くような大声で怒鳴り散らすという悪質なクレーマーもなかにはいます。

大声で怒鳴り散らすことは「威力業務妨害罪」に該当することもあるため、しっかり店長もしくは時間帯の責任者が警察や警備員を呼ぶなどの対処をする必要があります。
店側に落ち度があったとしても、大声で怒鳴る行為は犯罪となるため、従業員にも周知しておくようにしましょう。

悪質クレーマーへの対応ポイント

正当な苦情は店側にとって非を改めることができるポイントとなるため、言っていただけることはありがたいことでもありますが、悪質なクレームとの見分けをしっかり行う必要があります。

話がかみ合わない、同じ話を何度もされるなど、堂々巡りをしてしまうケースは悪質クレーマーである可能性が高いため、具体的な要求がない悪質なクレームには以下のように対応するようにしましょう。

まずは謝罪をする

悪質なクレームには警察に通報するなどの対処をする必要がありますが、その判断は慎重にする必要があります。

まずは、最初からクレーマーだと決めつけずに、通常のご意見をくださったお客様への対応と同様に、謝罪をするようにしましょう。

お店のためにとご意見してくださったお客様からしたら、いきなり「警察を呼ぶ」などと言われたらクレーマー扱いされたとさらに事態を悪化させることにもなりかねません。
基本的な手順として、まずは誠意を示すように謝罪することが重要です。

感情的にならずに問題を見極める

どんなに長時間拘束されて罵声を浴びせられたとしても、理不尽な言動に振り回されずに問題となっている事柄を見極めるようにしましょう。

最初は「スタッフの態度が悪い」と言われていたとしても、責任者の態度が悪いことや言い返してしまったことで「この店の責任者が大声を出した」などと問題がすり替わってしまう可能性があります。

感情的にならずに冷静に対処し、挑発されても議論しないことが重要
何度謝罪をしてもあちらが折れずに大声を出してきたり、罵声を浴びせてきたりした場合は、すぐに警察に連絡をするようにしましょう。

会話を遮らない

相手を通常のお客様ではなくクレーマーだと判断したあとも、話を遮って早く帰ってくれというのではなく、相手の言い分を聞くようにしましょう。

話を聞かずに遮ってしまうことは、後々トラブルになる原因にもなりかねません。
ただし、理不尽な言い分に対して「お客様のおっしゃる通りです」などと意見を肯定するのではなく「貴重なご意見として承ります」など相槌を打つような言い回しがベストです。

会話を録音する

あとからトラブルに発生することを避けるため、できれば会話を録音しておくことをおすすめします。クレーマーから罵声を浴びせられているときに録音などなかなかできないと感じる方も多いのですが「ご意見を正確に認識したいため録音させていただきます」などと一言添えて録音するとよいです。

録音が難しければ、書面に記録をとるなどして「言った、言わない」の議論を避けるようにしましょう。
当事者同士の会話を録音することは盗聴とは異なるため、あらかじめ一言添えることでトラブルを避けることができます。

その場で回答しない

たとえば「スタッフの態度が悪いから代金を払いたくない」などの要求に対して、その場で「わかりました」などと対応しないようにしましょう。

異物混入などの場合は、お店のルールとして代金を頂戴しないとしているケースもありますが、お客様に具体的な損害がないにもかかわらず不当な要求をされることもあります。
その場合は、返金することでその場を収めることはできる可能性があります。しかし、店舗を経営するうえで、そのようなことを繰り返すわけにもいかないのが事実です。

不当な言いがかりに対してお店側がどのような対応をするかは、後日に持ち越すのも一つの手です。
「自分では判断できないため後日ご連絡させていただきます」などと伝え、一度時間を置いてから再度話をすることで納得していただけるケースもあります。

まとめ

飲食店に起こる悪質なクレームである「カスハラ」に対しては、従業員にあらかじめマニュアルやガイドラインを設けてよくある事例などを共有しておくとよいでしょう。
とくに暴力に発展しそうなケースは、すぐに警察を呼ぶようにスタッフも周知しておくことで、対応している人が連絡できない状況でも危険を回避することができます。

しかし、悪質なクレームと通常のお客様のご意見は慎重に判断する必要があります。通常のお客様から頂戴したご意見に対しては、誠意をもって対応するようにしましょう。
飲食店での悪質クレームを防ぐためには、スタッフの初期対応も重要となってきます。また、他店でのクレーム事例や対応方法などの情報収集をしてマニュアル化することも必要となります。

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