「立ってでも飲みたい」お客が殺到!立ち飲み有力店 -料飲店トレンドと繁盛店事例 vol.6-

「立ってでも飲みたい」お客が殺到!立ち飲み有力店

Vol.6は「『立ってでも飲みたい』お客が殺到! 立ち飲み有力店」。省スペース・低投資で始められるのが魅力の立ち飲みですが、ヒットさせるにはお客に「立ってでも飲みたい」と思わせる仕掛けが必要です。他店にはない魅力を兼ね備え、ヒットしている立ち飲み店をピックアップ。立ち飲みとは侮れないクオリティに驚かされます。


おぐろのまぐろ (東京・椎名町)

池袋からひと駅の椎名町にある「おぐろのまぐろ」は、今は惜しまれつつ閉店した総菜店と食堂の「おぐろのまぐろ本店」の物件を引き継ぎ、居酒屋としてリニューアルオープンした店だ。以前は魚や惣菜などを売っていた1階を立ち飲みに、食堂だった2階を座敷席とし、新たな顧客を取り込んでいる。

1階は「己」の字形カウンターを設置し、多くのお客が収容できるよう空間を有効活用している。

2階は旧店舗から壁紙を変え、小上がりを作り畳を置いた。

運営会社のユウトの本業はシェアハウスの企画運営のため、空き家のリノベは得意とするところ。人的ネットワークを生かし、つながりのあった新宿御苑の「遠藤材木店」から立派な杉材と檜材でカウンターを作るなどして店を完成させた。特に、1階立ち飲みスペースの「己」の字デザインは、すみずみまで店員が行き来でき、客同士の距離が近くコミュニケーションも生まれやすいと、スタッフとお客のどちら側からも好評を得ている。

料理は、「立ち飲みだけどきちんとした料理を提供する。でもハイクオリティーすぎない親しみやすさ」を意識。店名の通り主役はまぐろで、看板は「桝盛り本まぐろ」は驚異の199円(1人1回限り)。そのほか、「自家製ツナポテトサラダ」(499円)、「トロたく海苔巻き」(399円)、「まぐろカツ」(399円)などで、まぐろの新しい食べ方を提案する。
ドリンクは、「ビール(中)」(480円)、「バイスセット」(380円)、「熱燗」(380円)など。

椎名町では日常的に外で飲む文化があり、相場が安い。周辺を徹底的にリサーチした結果、安価でありながら、お客の入りが7、8割でも利益が出るようにドリンクなどの価格を設定しているという。

DATA

住所

東京都豊島区長崎1-4-17

運営

株式会社ユウト

坪数・席数

4坪・1階立ち飲み15~20名、2階11席

客単価

1階 2,000~3,000円、2階 5,000円

開業日

2018年1月26日


The Bridge Bar&Lounge (ザ ブリッジ バーアンドラウンジ)(東京・蔵前)

江戸時代からものづくりの職人の街として栄えた蔵前エリア。地元に根付いた職人に加え、近年では気鋭の若手クリエイターが活動の拠点として流入し、活況を呈している。そんな注目が集まる蔵前エリアにあるのが、ブルックリンをテーマにした立ち飲みバー「The Bridge Bar&Lounge(ザ ブリッジ バーアンドラウンジ)」だ。

あえて席を設けずボーダレスな空間にすることで、コンセプトである「人と人とがつながれる空間」を体現。「ニューヨークのアトリエ」をテーマに設計された内装は、グレーを基調としたシンプルな空間。
店内にはインスタスポットとして、フラワーアーティストのYuko Bito氏による草葉の装飾を施した装飾枠を壁に設置している。

商品は「ブルックリン、栃木、地場」の3つがテーマだ。「チキンウイング(ホット)」(700円)、「ハラペーニョホッパー」(500円)など、ブルックリンで定番の料理に同店なりのオリジナリティを加えたフードが好評。
また、オーナーの地元である栃木県産の素材を積極的に使用したフードもそろえ、看板商品の「栃木産牛のローストビーフ」(1,600円、ハーフ900円)や、「栃木直送有機野菜のグリル」(900円)など。
ドリンクは「ブッルックリンラガー」(800円)を樽で用意するほか、栃木のクラフトビールや地酒、同店の“地場”である鳥越の日本酒も置く。チャージやお通し代はなく、価格も税込み表示が同店のポリシー。手間は惜しまずとも可能な限り価格を抑え、客単価は2,000円で、日常的な利用を促している。
近隣で活動するクリエイターや地元住民など、20代~30代を中心に集客する。

DATA

住所

東京都台東区浅草橋3-30-7 後藤ビル1F

運営

Riverheads Group株式会社

坪数・席数

25坪

客単価

2,000円

開業日

2017年4月11日


20歳未満の飲酒は法律で禁止されています

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