プレミアムテキーラの特徴とは？選び方やおすすめの銘柄をご紹介！

テキーラには大きく分けて、「プレミアムテキーラ」と「ミクストテキーラ」の2種類があります。プレミアムテキーラは、スッキリとした飲みやすさが特徴です。また、主原料であるアガベを100%使用しているため、一般的なテキーラと比べて販売価格が高い傾向にあります。

今回は、プレミアムテキーラと通常のテキーラの違い、選び方やおすすめ銘柄を詳しく解説します。プレミアムテキーラの導入を検討している飲食店様はぜひ本記事をご参考ください。

プレミアムテキーラは、テキーラの主原料であるアガベ・アスールを100%使用して造られたテキーラです。正式名称は「100% de Agave」と言います。
このアガベはアロエに似た多肉植物であり、原料として使用できるまで5〜6年という長い年月がかかります。一般的なお酒に使われる大麦や葡萄、米などの原料は毎年収穫できるのに対し、プレミアムテキーラに使われるアガベは滅多に収穫できません。プレミアムテキーラはそれほど貴重なお酒であることがわかります。
アガベを100%使用して造ることで、やさしい甘味と柔らかい口当たりを表現できます。また、ウイスキーやブランデーのような深いコクを生み出し、それでいて雑味を一切感じさせません。

そもそも一般的なテキーラとは何を指すのでしょうか？一般的なテキーラとは、アガベを100%使用せずに、廃糖蜜（モラセス）などを混ぜて造ったものです。
アガベとほかの原料を混ぜて造ったテキーラを「ミクストテキーラ」と呼びます。ショットで飲まれているお酒は、このミクストテキーラがほとんどです。

プレミアムテキーラとミクストテキーラの大きな違いは、口当たりと飲みやすさにあります。プレミアムテキーラはクセが少なく、アガベ本来の爽やかさを感じるため、初めてテキーラを飲む方でも抵抗なく楽しめます。

テキーラのなかには、ウルトラプレミアムテキーラという種類も存在します。
ウルトラプレミアムテキーラやプレミアムテキーラという名称は法令上規制されているわけではありません。アガベを100%使用していないのにも関わらず、プレミアムテキーラを名乗るメーカーも存在するため、テキーラ選びで大切なのは、ウルトラプレミアムテキーラ、プレミアムテキーラという名称ではなく、使用されている原材料や製法の違いです。テキーラを購入する際は、それら2点を必ず確認しましょう。

プレミアムテキーラに関わらず、すべてのテキーラは認定機関によって「アルコール度数は35〜55度」に定められています。多くのテキーラはアルコール度数40度前後であり、最高の55度はあまり出回っていません。
とはいえ、アルコール度数が高いことには変わりないため、ストレートやショットで提供する際には注意が必要です。テキーラとその他のお酒とのアルコール度数の比較は以下の通りです。

このように、テキーラはほかのお酒に比べてアルコール度数が高めです。急性アルコール中毒や悪酔いなどの恐れもあるため、ショットなどで少量を提供する場合でも注意しましょう。

日本ではショットのイメージが強いですが、テキーラの提供方法はさまざまです。主な提供方法としては、以下の3つが挙げられます。

それぞれ1つずつ解説します。

このショット（ストレート）が最もメジャーな提供方法です。プレミアムテキーラはクセが少なく、通常のテキーラと比べて飲みやすいため、「テキーラを初めて飲む」というお客様にもおすすめできます。

コールドショットもおすすめです。コールドショットは、冷凍庫や氷でテキーラをキンキンに冷やして提供する方法です。
真夏日にピッタリの提供方法であり、テキーラは冷やすことでアルコール感が薄れて飲みやすくなります。「ショットのテキーラは苦手」というお客様におすすめしてみてください。

氷を入れたグラスにテキーラを注いで提供するオン・ザ・ロック。日本ではあまり流行していない飲み方ですが、アメリカでは人気があります。
氷を入れることで冷たい状態を長く保てるので、会話をしながらテキーラをゆっくり楽しめます。また、氷が溶けると味わいが柔らかくなり、時間とともに変化が感じられます。
「ストレートだと飲めない」というお客様に、ぜひおすすめしてみてください。

一言でプレミアムテキーラと言っても、その種類は多岐にわたります。これからプレミアムテキーラを導入する店舗様は、以下2つのポイントを意識して選んでみてください。

1つ目のポイントは、プレミアムテキーラの生産地です。生産地の違いによって、味わいや香りが大きく異なります。
また、テキーラはメキシコのハリスコ州で造られることがほとんどですが、ハリスコ州のなかでもエリアによって特徴が変化します。
グアダラハラ市街を中心に、西側をローランドまたはテキーラバレー地方、東側をハイランドまたはロスアルトス地方と呼び、ローランドは辛口でシャープ、引き締まった風味が特徴で、ハイランドはフルーティーで繊細で華やかな風味が特徴とされています。

プレミアムテキーラを選ぶ際は、熟成期間も意識しましょう。テキーラはウイスキーと同じ蒸留酒であるため、熟成期間によって味わいや色合いが変化します。また、テキーラは熟成期間に応じて、以下のようにグレードが区分されています。

テキーラの熟成期間はウイスキーやワインに比べて短いですが、テキーラを主に製造するメキシコは気温が高く、蒸散が激しい土地なので、短期間の熟成でも味わいが十分深くなります。
熟成期間とこれらグレードを確認した上で、お客様のニーズに合わせてプレミアムテキーラを選択しましょう。

プレミアムテキーラの選び方がわかったところで、おすすめのプレミアムテキーラを5つ紹介します。

それぞれの特徴を確認した上で、自店舗に合った商品を検討してみてください。

「ドン フリオ テキーラ 1942 38°」は、バニラとトフィー（バターと砂糖を煮詰めて作るキャラメル）の風味と甘い香りが特徴的なプレミアムテキーラです。熟成期間は2年〜2年半と長く、最上級のブルーアガベの球根のみを使用しており、極上の味わいが表現されています。

創設60周年を記念して造られたプレミアムボトルであることから、上品なグラスを用いてストレートで提供することをおすすめします。ゆっくりと広がる格別な味わいをお客様に提供できるはずです。

アメリカンオーク樽で6ヵ月熟成された原酒をブレンドした「パトロン レポサド テキーラ」。パトロンアネホを思わせるオーク香、そしてパトロンシルバーのスムースな味わいを併せ持ちます。
また、蜂蜜やバニラの甘味、ライトでフローラルな余韻を楽しめます。ボトルデザインが可愛らしい点も魅力的。

3つ目に紹介するプレミアムテキーラは、ボトルの形状が美しい「クラセアスール アネホ」です。伝統的製法によって造られたこのプレミアムテキーラは、アメリカンオーク樽で25ヵ月間熟成し、濃いアンバー色と深いコクを実現しました。
また、ほかのテキーラにはないスパイシーでウッディな香り、ほんのりと甘くまろやかな味わいを提供できます。お客様にはぜひストレートで提供してみてください。

「クラセアスール ウルトラ」は、プレミアムテキーラのなかでも最高峰の銘柄です。その洗練された味わいとデザインは、世界の愛好家のために特別に造られました。
ほかのプレミアムテキーラに比べて製造期間が非常に長く、アガベを植えてからボトリングに至るまで、熟成期間を含めると14年ほどかかるとされています。
重厚感のあるフルボディで、シェリーやプルーン、アプリコットなど複雑な香りが漂います。「最高級のプレミアムテキーラを提供したい」そんな飲食店様は、ぜひ本銘柄の導入をご検討ください。

最後に紹介する「クエルボ 1800 アネホ」は、ベルベットのようななめらかさと、深いコクを同時に味わえるプレミアムテキーラです。
オーク樽で14ヵ月以上熟成した原酒が主体であり、ブラウンスピリッツや黒糖焼酎に似た味わいを楽しめます。お客様に提供する際は、少し冷やしたストレートやオン・ザ・ロックをおすすめします。

本記事では、プレミアムテキーラの特徴や選び方、おすすめのテキーラ銘柄を解説しました。
プレミアムテキーラはアガベ100%を使用したテキーラのことで、やさしい甘味とやわらかさを実現しています。一般的なプレミアムテキーラはアルコール度数40度前後であり、ショットやコールドショット、ロックで提供する場合が多いです。
これからプレミアムテキーラを導入する予定の飲食店様は、ぜひ本記事を参考に、テキーラの仕入れをご検討ください。

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