飲食店経営は課題を見つけることが重要!勉強をはじめる前にすべきことと5つの学び方
会社を早期退職して飲食店を経営している、長年飲食店で働いてきて独立したなど、飲食店経営に至る経緯は人それぞれです。
しかし、いざ飲食店をオープンしてみたものの経営することの難しさを痛感し、早々にお店を畳まざるを得ない状況に陥ることも。
そもそも、飲食店は毎年多くのお店が開業している反面、廃業するお店も多いといわれる事業です。とくに昨今の新型コロナ感染症の拡大により、倒産する飲食店も増加傾向にあります。東京商工リサーチの「飲食業の倒産動向調査」によると、2020年に倒産した飲食店は過去最多の842件を記録したとのデータもあります。
この激しい競争の中で生き残っていくためには、「料理が美味しければどうにかなるだろう」という考えは捨てなければいけません。ましてや経費などについてしっかり把握しないどんぶり勘定では、経営を成り立たせることはできないでしょう。
そこでこの記事では、成功している飲食店経営者の特徴と飲食店経営の勉強をはじめる前にすべきこと、成功させるための5つの学び方についてご紹介します。
出典元:東京商工リサーチ「飲食店の倒産動向調査」
成功している飲食店経営者の特徴
飲食店は、手続きさえきちんと行えば誰でも開業できるので、未経験者でも参入しやすい事業です。そのため、毎年たくさんの方が自分のお店をオープンさせています。
しかしここで注意したいのは、飲食店はオープンさせてからが戦いのはじまりだということです。なぜなら、飲食店の経営を安定させるには、料理の腕よりも経営の腕が必要になるからです。
実際に、飲食店ビジネスでは料理経験者でない方の起業事例も多く、成功されているケースもあります。さまざまな料理を提供する飲食店がある中では、料理が美味しいのは当たり前であり、それ以外の部分で力を発揮できるかどうかによって、成功するかが決まるのです。
ちなみに、飲食店ビジネスで成功している経営者には、以下のような特徴があるのをご存知ですか?
- 人の忠告を聞き入れる素直さがある
- 常に勉強する意欲がある
- プラス思考
これは飲食店に限らず、会社を経営していくために必要な資質です。飲食店市場も常に動いており、経営者はその流れや流行に敏感であることが求められます。
自分の考えでは及ばないような意見にも耳を傾け、自店に取り入れる素直さや、常に新しいものを追求し勉強する意欲、そして失敗しても次に活かせるプラス思考が必要なのです。
とはいえ、やみくもに行動するのではなく、しっかりとリサーチや勉強をしたうえで行動に移すことが重要です。とくに経営については、きちんと基礎的な勉強をするようにしましょう。
飲食店経営の勉強をはじめる前にすべきこと
「長年の夢だった飲食店を開業したものの、料理には自信があるのになぜか経営状態が良くない‥」「経営を良くしたいけれど、何をすればよいのかわからない」という飲食店経営者の方も少なくありません。
経営を安定させるために役立つ勉強にはさまざまなものがありますが、自店の課題にフィットした勉強をしなければ、状況は改善されないままになってしまいます。
では、飲食店経営の勉強をはじめるにあたり、具体的にどのようなことをすべきなのでしょうか。
飲食店経営者によくあるお悩み
以下は、飲食店経営者によくあるお悩みの例です。
- 集客がうまくいかない
- 新しいメニュー開発が進まない
- 資金調達がスムーズにできない
- 会計管理が苦手
- 人手が足りない
上記の例だけでも、顧客の確保や資金繰り、人材育成などそれぞれ違う勉強が必要になります。とくに個人で飲食店を経営されている方の多くは、料理人として厨房に立ち、経営についてほとんど勉強しないまま開業するケースも少なくありません。
とはいえ、これらの課題を手当たり次第に勉強していくのはあまりに効率が悪く、経営を安定させる前にお店がなくなってしまう可能性も。
そのような事態を避けるためにも、自店のお悩みに優先順位をつけて改善に取り組むようにしましょう。
まずは課題を見つけることが大切
飲食店の経営を安定させるためには、まずは自店の課題を見つけることが大切です。そのためには、まずはお店を経営するうえで感じているお悩みを具体的に書き出し、何を勉強すべきか明確にしましょう。
以下は、課題を言語化するためのプロセスです。
- 飲食店を経営する中で感じるお悩みを具体的に書き出す。たとえば、「売上が少ない」「売上はあるのに利益が少ない」など
- お悩みの原因について考えてみる。たとえば、「来客数が少ない」「経費がかかりすぎている」など。
- お悩みの原因をさらに具体的にしていく。たとえば、「何時から何時に来客が少ない」「食材費がかかりすぎている」など。
ここまでお悩みを言語化できれば、あとは具体的に何を勉強すればよいのか考えるだけです。たとえば、来客数が少ない時間帯がわかったのであれば、「集客」全体について勉強するのではなく、「何時から何時までの集客」についての勉強が必要であることがわかるといった具合です。
もしも自店の課題をうまく言語化できない場合は、ご来店いただいているお客様へアンケートをお願いしてみたり、他店と比較してみたりすることで、課題をあぶり出していきましょう。
飲食店経営を成功させるための5つの学び方
上記では、自店の課題を見つける重要性や課題の見つけ方についてご紹介しましたが、具体的な解決策を講じなければ経営を成功させることはできません。
飲食店の経営を成功させ、長く続けていくためには、常に学び続けることが重要です。さらにいうと、学んだことを実践し続けていく必要があります。
実際に飲食店の経営を成功させている方は、もともと経営の才能があったのではなく、地道に勉強したうえでそれを実践し、成果を上げていることがほとんどなのです。
とはいえ、課題はわかっているものの、どんなふうに勉強すればよいのかわからないという方もおられることでしょう。そこでここでは、飲食店経営を成功させるための学び方を5つご紹介します。
飲食店経営者向けの勉強会やセミナーに参加する
飲食店経営者向けの勉強会やセミナーでは、経営のプロが自身の専門分野についての知識を教えてくれます。
集客が課題の経営者の方は、SNSやGoogleマップ、自社サイトを活用する集客方法を教えてくれるセミナーなどに参加するのもひとつの方法です。
他にも、経理を効率化する方法や管理の仕方などについて学べる勉強会、同業者がノウハウを教えてくれるオンラインセミナーなどもありますので、自店の課題に適したものに参加してみましょう。
SNSやインターネットで情報を集める
最近では、SNSやインターネットがますます身近な存在になっており、それらを利用して情報を集めるのが常識となっています。たとえば、店内の内装や料理の盛り付け方、割引サービスなどについて、他店がどのように行っているか勉強できます。
さらに、お客様がどのような飲食店を求めているか、SNSの投稿によってわかることも。
自店でSNSを利用して集客アップしたい場合は、料理を美味しそうに見せる写真の撮り方などについても勉強になるので、ぜひ活用したいツールです。
最近では、飲食店経営者の方がインターネット上のコラムで、自身の経営術などを公開していることも少なくありません。すでに成功されている方の知識を手軽に得られるうえ、隙間時間でも勉強できるのでおすすめです。
なお、なんでも酒やカクヤスでは、飲食店経営者様が経営の勉強に専念できるよう、エリアごとに専任の営業スタッフが仕入れやメニュー作成などのサポートを行っております。
また、「飲食店なんでもスクエア」では、飲食店経営者の方のお役に立つさまざまな情報を発信しております。コロナ禍での飲食店経営に苦しんでいる方や、これから飲食店を開業する方は、ぜひご活用ください。
コロナ禍での飲食店経営については、こちらで詳しくご紹介しています。
→ コロナ禍の飲食店が生き残るためにオーナーがやるべき6つのメソッド
競合店を視察する
人気のあるお店や同じエリア内にある競合店を視察するのも、飲食店経営を成功させるために有効な手段です。実際に人気店の料理を食べ、サービスを受けることで、なにか気づくことがあるかもしれません。
しかし、この方法は時間と費用がかかるのがデメリットです。同じように時間を使うのであれば、休みの日にフードデリバリーの仕事をしてみるのもよいかもしれません。
なぜなら、フードデリバリーの方がお店を食べ歩くよりも圧倒的に多くのお店を見て回れるからです。しかも、お客様目線ではなく委託業者としてお店に入ることで、大きな気づきを生み出す可能性もあるでしょう。
専門書や雑誌などを読む
飲食店の経営者で、ビジネス書やリベラルアーツ書を読まれる方は少ないのが現状です。しかし事業を成功させている方の多くは、経営者とはどうあるべきなのか、経営の参考としてさまざまな書籍を読んでいます。
しかも、ただ単に知識として知っているというレベルではなく、考え方として定着するまで勉強することが重要なのです。
他にも、移り変わりの早い現代についていくために、ビジネスに関する専門書や雑誌で常に情報を取り込み、考え方をアップデートさせるのも経営者にとって必要な勉強です。
自店の課題が解決するような内容の専門書や雑誌には必ず目を通し、時代にフィットした解決策を見出す力を身につけましょう。
飲食店の経営について勉強したい方におすすめの本は、こちらで詳しくご紹介しています。
→ 飲食店の経営を勉強するためにおすすめの本11選
通信制の大学や専門学校、通信講座などで学ぶ
飲食店を成功させるには、料理の腕ではなく経営の腕が必要であることは上記でもご紹介しました。
経営の腕を上げるためにおすすめなのは、経営の基本ともいえるマネージメントやマーケティング、簿記や会計、資金調達について勉強する経営学です。
最近では、経営学を学べる通信制の大学や専門学校などもあります。費用はかかりますが、飲食店を長く経営していくうえで重要な知識をしっかりと学べるので、選択肢のひとつとして考えてみるとよいでしょう。
また、持っているとお店のアピールになるような資格を取得するのも、飲食店を成功に導く方法のひとつです。
たとえば、お肉料理を中心に提供するお店であればソムリエ、数多くのビールを取り扱っているお店ではビアアドバイザーなど、お客様に付加価値を感じてもらえるような資格を取得しましょう。
お店のアピールポイントになるような資格については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
→ 飲食店開業で必要な資格・あると有利なおすすめの資格を一覧で紹介
まとめ
成功している飲食店経営者の特徴と飲食店経営の勉強をはじめる前にすべきこと、成功させるための5つの学び方についてご紹介しました。
飲食店の経営を成功させるには、成功するぞという強い意志と、先のことを見通して方向転換する柔軟さ、そして常に勉強を怠らない姿勢が大切です。
とくに料理が好きで飲食店を開業した方は、どれだけ料理ができたとしても、お店をオープンしたからには経営について学ばなければいけません。経営に関する一つひとつの考え方がわかるようになれば、お店の経営を安定させるだけでなく、精神的なダメージも軽減できるでしょう。
なんでも酒やカクヤスでは、酒類卸業界で唯一営業専任スタッフが約150名在籍し、エリアごとに飲食店経営者様のサポートを行っております。
関東一都三県、関西二府一県の全取引先に専任の営業スタッフを配置し、エリアごとのトレンドや繁盛店情報などを把握したうえで、お店に合わせた売上アップや季節のメニュー提案などを的確かつスピーディーに行うことができます。
開業支援から利益率アップ、仕入れの見直しまで、専属のスタッフが長きにわたりトータルサポートいたします。まずは無料お問合せフォームより、小さなことでも”なんでも”ご相談ください。
この記事を書いた人
カクヤス編集部
飲食店なんでもスクエアは、国内業務用酒販売上No.1、首都圏飲食店顧客満足度No.1の実績をもつ酒販店「なんでも酒やカクヤス」が運営するメディアです。
カクヤスグループは2021年11月に創業100周年を迎えました。酒販業一筋、お酒を通してお客様のご要望に「なんでも」応えたい!長きにわたり信頼されてきた実績と共に、これからも変わらぬ気持ちでお客様に向き合ってまいります。
カクヤス編集部にはワインエキスパート・エクセレンスやシニアソムリエ、SAKE DIPLOMAなどお酒の資格を持ったメンバーや、飲食店様に15年以上寄り添ってきた営業スタッフ、店舗スタッフなど様々なメンバーがいます。
飲食店様へ旬なトレンド情報、経営の役に立つ情報、私たちにしかお届けできないお酒にまつわる情報などなど、いままでの経験を基に積極的に発信していきます!
当ページに掲載されている内容は、掲載時点での情報です。
ご注文ボタンや商品リンクをクリックすると、飲食店様専用の注文サイト「カクヤスナビオンライン」へ移動します。
「カクヤスナビオンライン」は当社配達エリア内の飲食店様がご利用いただけます。会員登録(登録無料)が必要です。
20歳未満の飲酒は法律で禁止されています
- 飲酒は20歳になってから。飲酒運転は法律で禁止されています。
- 妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。
- お酒は楽しく、ほどほどに。飲んだ後はリサイクル。
- 20歳以上の年齢であることを確認できない場合には酒類を販売いたしません。
- 20歳未満の飲酒防止のため年齢確認をさせて頂いております。予めご了承ください。