確かな目利きと調理技術で、オリジナリティある業態に昇華させた進化系魚酒場に注目　－料飲店トレンドと繁盛店事例 vol.3－

恵比寿、六本木、川崎で人気を博す魚専門バル「サカナバル」の最新店舗が、2018年6月に都立大学駅の近くにオープン。調理法を限定せず、和・洋・中その他多様なテイストを取り入れた個性的な魚料理を、ワインとともに提供し、シーフードバルの先駆者とも言える存在だ。既存店は繁華街の立地のため、ポップな印象の内装をしていたが、今回は住宅街の近くということで、ムーディかつ落ち着いた雰囲気に仕上げている。

メニュー開発で重点を置くのは「魚をおいしく食べてもらうこと」。「初鰹のカルパッチョ」（950円）、「塩さばのタンドリー」（780円）、「函館産穴子の土鍋ご飯」（1,800円）など、旬の魚を、それぞれに合う味付けや調理法で仕上げた品そろう。ドリンクのメインはワインだが、メジャーどころのフランスやイタリアの銘柄はあえて避け、南米ならばメキシコやブラジル、ヨーロッパならモルドバやルーマニアなど、ちょっとひねった産地をチョイスしている。ロゼワインが充実し、魚×ロゼのマリアージュも提案する。

老舗鮮魚卸・海鮮居酒屋「魚真」出身のオーナーによる、刺身と魚介の炭火焼きが看板メニューの魚居酒屋。12坪の店内は、厨房を囲むコの字型のカウンターがメイン。店内の生簀から引き上げた車エビやサザエを、すぐ横の炭台やまな板で調理し、ライブ感を演出する。

店舗デザインは、和に寄りすぎないスタイリッシュなデザイン。渋谷にありつつも、閑静な住宅街である鶯谷町に立地し、わざわざ目指してきてもらえる店を目指しているという。

「極上刺身五種盛」（2,980円）には、旬の魚に土佐醤油やヒマラヤ岩塩などを添える。イチオシの「自家茹で毛蟹 冷製カニ玉風」（1,980円）は、生簀のカニをそのまま鍋に移して湯がき、自家製の黄身酢をかけた逸品だ。炭火焼きでは、「焼ハマグリ」（2ケ500円）や「活サザエ ツボ焼」（1,280円）などを用意し、他、煮物、揚げ物、珍味、〆のごはんとおよそ50種類のメニューを展開する。

「炉端焼き一歩一歩」など繁盛店を手掛ける一歩一歩と、海産物の卸売り業を展開するかいせい物産がタッグを組んでオープンした魚居酒屋。ポーションが小さい魚や、殻が欠けてしまった貝など、品質には問題がないものの引き取り手がない、規格外の魚をおいしく食べてほしいというのがコンセプトだ。

日替わりで配達される規格外の魚は、主に「本日の焼魚」「本日のフライ」（時価、780円～1,280円）などに調理。規格外の魚ということがあり、量やクオリティに対して価格は驚くほどリーズナブル。「お刺身！7点盛」（2,480円）は、その日の鮮魚７点をぜいたくに桶盛りにし、場合によってはウニが１箱入ることもあるという。加えて「マグロの血合い 竜田揚げ」（480円）、「ゲソの天ぷら」（480円）など、通常スポットが当たりにくい魚の部位や素材を活用したメニューを中心に約40品そろえる。

ドリンクは、魚に合わせて用意した日本酒が目玉。「満寿泉」「菊姫の姫」など、希少な銘柄を5品そろえ、こぼれグラス500円均一で提供する。そのほか、サワーやハイボール、ビールなどが充実。「レモンピリピリ山椒ドライサワー」（450円）など、ユニークなレモンサワーバリエーションも。

※ 掲載店について、カクヤスとの取引の有無は関係ありません。
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