北海道の魅力が詰まった「北海道ワイン」とは?ブドウ品種やおすすめラインナップを紹介

ラインナップ豊かな高品質なワイン「北海道ワイン」をご存知でしょうか?北海道は、日本ワインの生産量第3位の土地で、2018年に地理的表示として「GI Hokkaido」が制定されたり、フランスブルゴーニュのドメーヌがワイナリー設立計画を発表したりと、近年注目されているワイン産地です。

北海道のワインは、甲州やマスカット・ベーリーAのような日本の固有品種が多い他の産地のワインに比べて、ピノノワールやゲヴュルツトラミネールのようなヴィニフェラ系(欧・中東系品種)のワインが多いのが特徴です。
品種ごとにさまざまな銘柄が販売されているため、自店舗の状況に応じて仕入れを検討することが可能です。そこで今回は、さまざまなヴィニフェラ系品種を扱っている「北海道ワイン株式会社」のワインの魅力や、おすすめラインナップを解説します。

最後までご覧頂ければ、北海道ワインの特徴や魅力を知っていただいた上で、お店のメニューに合う品種の北海道ワインが見つかるでしょう。

北海道ワインとは?5つのシリーズ

一言で北海道ワインと言っても、この言葉には複数の意味があります。今回は、北海道ワインのおすすめとして、北海道ワイン株式会社が提供する各シリーズを紹介します。
そもそも北海道ワイン株式会社とは、1974年1月に設立されたワイン製造会社です。ブドウづくりは「適地適作」がモットーであり、北海道の涼しい気候を最大限活用して、世界に認められるさまざまなワインを製造しています。

この度 山梨県で開催された「JAPAN WINE COMPETITION 2022(日本ワインコンクール2022)」において、余市ハーベスト ケルナー スペシャルキュヴェ(2019年)が欧州系品種 白部門にて金賞を受賞、その他、銀賞3銘柄、銅賞4銘柄、奨励賞2銘柄、合計10銘柄の受賞がありました。

なお、北海道ワイン株式会社が販売する商品は、ワイナリーによってシリーズが区分されています。主なシリーズは以下の通りです。

  1. 鶴沼収穫シリーズ
  2. 葡萄作りの匠シリーズ
  3. おたるシリーズ
  4. 北海道シリーズ
  5. 初しぼりシリーズ

特に注力しているのが「鶴沼収穫シリーズ」であり、北海道ワイン株式会社からは17種類以上の銘柄が販売されています。また、鶴沼ワイナリーでは開園以来、さまざまなブドウ品種が栽培され、現在では試験品種を含めると約40種類もの数が存在します。

北海道ワインの味わいや香り、特徴はブドウ品種によって大きく異なるため、北海道ワインを深く理解するにはそれぞれの銘柄を1つずつチェックする必要があります。

北海道ワイン株式会社のブドウづくり・ワイン醸造

北海道ワイン株式会社のワイン製造はいわゆるドメーヌ型で、ブドウづくりから手掛けています。北海道の夏は梅雨や台風の影響を受けづらく、湿度が低く、昼夜の寒暖差が激しいというのが特徴です。
この環境はヨーロッパ系のブドウ栽培に適していることから、北海道はヴィニフェラ系ブドウにおいては日本一の生産地だとされています。
北海道ワイン株式会社はこの気候を活かし、環境に合った品種を中心に栽培しています。最適な環境で育ったブドウ品種を収穫し、ワインの搾汁から発酵、濾過、瓶詰め、出荷までのあらゆる工程を北海道ワイン株式会社自らが手掛けています。
品種と醸造方法にこだわり、職人による丁寧な醸造を実施しているからこそ、北海道ワイン株式会社は世界に通用する高品質なワインを実現できているのです。

北海道ワインにおけるブドウ品種の特徴|代表的な銘柄

北海道ワイン株式会社では、その時期の気候に合わせて最適なブドウ品種を収穫しています。主に扱っている品種としては、以下の8種類が挙げられます。

品種1.ゲヴュルツトラミネール

ゲヴュルツトラミネールは、1980年より根付いている白ワイン用のブドウ品種です。フランス・アルザスでは、高貴品種の1つに指定されています。
この品種の特徴は、ライチやマスカット、白桃などのフルーティーな香りとクローブやシナモンといった、スパイスの香りを同時に楽しめることです。若いうちから楽しめるまろやかな白ワインが完成します。

品種2.ミュスカ

ミュスカは、フランス北東部を代表する高貴な白ワイン用品種です。北海道ワイン株式会社のミュスカは、フランスのアルザス地方やオーストリア等で良く栽培されている、ミュスカ・オットネルと言う品種です。
芳香性が高くみずみずしいマスカットの香り、そして黄色い花のニュアンスを持ったアロマティックなワインができあがります。華やかで甘い香りを楽しめるため、女性からの人気が高いブドウ品種です。

品種3.ミュラー・トゥルガウ

ミュラー・トゥルガウは、1882年にドイツで誕生したブドウ品種です。鶴沼ワイナリーの歴史とともに歩み続けた白ワイン用品種でもあります。
交配親であるリースリングの個性を失わないサッパリとした白ワインが実現します。新品種のなかで最も成功した品種だとされており、この品種からできあがるワインは、青リンゴやマスカットなどトロピカル系の香りを感じるのが特徴です。

品種4.ヴァイスブルグンダー/ピノ・ブラン

ドイツではヴァイスブルグンダーと呼ばれていますが、フランスではピノ・ブランという名称が主流です。どちらも同じ白ブドウの品種を指しており、ピノ・グリの変異種だと言われています。
この品種で造ったワインは、辛口でコクのある味わいと、ハーブの爽やかな香りが漂います。収穫年ごとの生育の違いから熟成具合が異なるため、各ヴィンテージの個性が楽しめる本格的な白ワイン品種です。

品種5.ピノ・グリ

ピノ・グリは、ピノ・ノワールのクローン突然変異体であると考えられており、別名「ピノ・グリージョ」と言います。
しっかりとしたボディと豊かな果実味を持つ白ワインを作ることができるため、世界中から注目されているブドウ品種です。鶴沼ワイナリーでは1976年から根付いている歴史あるブドウ品種でもあります。

品種6.レンベルガー

レンベルガーは、ドイツのハーデン・ヴュルテンベルク地方で親しまれている赤ワイン用のブドウ品種です。この品種は発芽が早く、晩熟な品種であり、収穫量が多いという特徴を持ちます。レンベルガーを使用した場合、口当たりがスムーズな色のはっきりとしたワインができあがります。

品種7.ツヴァイゲルト

軽めからしっかりしたボディまで味わえるツヴァイゲルト。オーストリア原産の赤ワイン用ブドウ品種であり、オーストリアの気候と似ている北海道でも主力の品種です。
北海道ワイン株式会社でも各地のワイナリーで栽培しています。この品種から造るワインには、ベリー系のアロマのなかにスパイシーさを感じられます。やや紫がかった赤色になるのも特徴的です。

品種8.ロンド

ロンドは、ドイツのガイゼンハイム研究所で交配された赤ワイン用の品種です。鶴沼ワイナリーでは、2001年から栽培が開始されました。
このロンドを使用すれば、紫の深みのある色合いと、プラムなどの黒い果実を思わせる香りが活きたワインになります。

北海道ワイン株式会社のおすすめラインナップ8選

続いて、北海道ワイン株式会社のおすすめラインナップを8商品解説します。同じ工場で造られたワインでも、ブドウの品種やシリーズ、熟成期間が違えば特徴も大きく異なります。
各ラインナップを1つずつチェックした上で、自店舗に適しているワインを見つけてみてください。

1.おたる ナイヤガラ

「おたる ナイヤガラ」は、国産ブドウ100%・食用ブドウのナイヤガラ種を原料にして醸造された白ワインです。おたるワインのなかで最も有名で、やや甘口の味わいに爽快感のある酸味がマッチしています。
フルーティーで飲みやすいワインなので、お酒を飲み慣れていないお客様にもおすすめできます。比較的安価で購入できる点も魅力的です。

2.鶴沼ゲヴュルツトラミネール 2019

ゲヴュルツトラミネールは北海道ワインでは1980年より根付いている、高貴な白ワイン用品種が使用されています。ライチや白桃のような甘い香りが特徴的で、同時に爽やかで上品な味わいを感じられます。
本銘柄と料理を合わせる場合は、キッシュ、中華料理、白カビやウォッシュタイプのチーズなどがおすすめです。

3.北海道ケルナー 2019

「北海道ケルナー 2019」は、柑橘類のアロマの爽やかさと適度なボリューム感を兼ね備えた辛口の白ワインです。使用されているケルナーというブドウ品種は、北海道の気候との相性が抜群であり、できあがったこのワインに対する評価も比較的高めです。
魚介類などのサッパリとした料理と組み合わせれば、このワインの美味しさがさらに引き立ちます。ラベルがスタイリッシュでおしゃれな点も魅力的。

4.田崎正伸 ツヴァイゲルト&ピノノワール

本銘柄は「葡萄作りの匠」田崎正伸氏が丹精込めて育てたツヴァイゲルトと、ピノ・ノワールを程よくブレンドさせた赤ワインです。チェリーやイチゴのような甘くて果実味の強い香り、そして口当たりの優しい風味を楽しめます。
「柔らかくてフルーティなミディアムタイプの赤ワインを探している」という飲食店様におすすめです。

5.北海道ツヴァイゲルト

オーストリアで交配されたブドウ品種のツヴァイゲルトが使用されており、しっかりとした色調やスパイシーな香りが特徴的。味わいも濃厚なので、濃い味の肉料理や魚料理とよく合います。

6.鶴沼レンベルガー

冷涼な北海道での栽培に適した赤ワイン用品種を使用した「鶴沼レンベルガー」。渋味と酸味の骨格がしっかりとしているため、豚肉や鶏肉の炭火焼き、ペッパーステーキとの相性が抜群です。

7.おたる特撰キャンベルアーリ ロゼ

透き通ったバラ色が美しい「おたる特撰キャンベルアーリ ロゼ」。高品質なワインに凝縮された果汁を加え、コクのある甘味を実現しました。
キャンベルアーリの限定醸造品であり、凝縮した濃密な味わい、華やかでリッチな香りが口いっぱいに広がります。口当たりが優しく、アルコール度数が比較的低めであるため、普段お酒を飲まない女性のお客様にもおすすめできます。
よく冷やしてデザートワイン、食前酒として提供するのもおすすめです。

8.おたる ナイヤガラ スパークリング

「おたる ナイヤガラ スパークリング」は、「ワイン王国」誌の恒例企画「5ッ星探求ブラインドテイスティング」にて、見事5ツ星を獲得したスパークリングワインです。
ブドウのフルーティーな口当たりとフレッシュな爽快感が魅力的で、酸味や苦味とのバランスも素晴らしい。甘すぎない程よい味わいを提供できます。

まとめ

本記事では、北海道ワインの魅力や各品種の特徴、おすすめラインナップを解説しました。
北海道ワイン株式会社のブドウづくりは「適地適作」がモットーであり、北海道の涼しい気候を最大限に活用しています。ワインの味わいや香りはシリーズや品種、熟成期間によって大きく異なります。

本記事で紹介したラインナップをぜひご参考いただき、自分のお店に合ったワインを見つけてください!
なお、業務用酒販店であるカクヤスであれば、紹介したワイン以外の日本ワインをはじめ、さまざまなジャンルのお酒をスピーディに仕入れることができます。1本からの仕入れにも対応していますので、ぜひお気軽にお問合せくださいませ。

この記事を書いた人

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