伝統的なバーボン「フォアローゼズ」の特徴を解説!アレンジ次第で提供方法は無限大【語れるウイスキー vol.1】
フォアローゼズ(Four Roses)は、世界中で大人気のバーボンウイスキーです。ロマンチックなエピソードから生まれたフォアローゼズは、誕生してから130年以上の歴史を誇ります。
口当たりはフルーティーで柔らかく、それでいて心地よい香りを楽しめます。バーボンの中では飲みやすい部類なので、「初めてバーボンを飲む」というお客様にもおすすめできる伝統的なお酒です。
本記事では、フォアローゼズの特徴や種類、基本的な楽しみ方を解説します。フォアローゼズをすでに導入されている飲食店様は杯数アップのきっかけに、まだ導入されていない飲食店様は導入のきっかけにしていただければと思います。
ウイスキーエキスパート(ウイスキー文化研究所)の資格を持つカクヤス営業スタッフがおすすめポイントをお伝えします!
フォアローゼズとは?バーボンウイスキーとしての特徴
フォアローゼズ(Four Roses)は、アメリカンウイスキーの本場、ケンタッキー州ローレンスバーグでつくられるバーボンウイスキーです。伝統的な製法を守り続けており、別名「薔薇のウイスキー」とも言われています。
フォアローゼズの特徴は、フルーティーでなめらかな味わい、そして原料のトウモロコシと樽に由来する心地よい香りを楽しめることです。
通常のウイスキーは1種類の原酒から生まれるのに対し、フォアローゼズは酵母や技にこだわって生まれる10種類もの原酒を使用しています。
こだわり抜いた製造方法とブレンディング技術が織り成すバーボンであり、それでいてスタンダードであれば安価で入荷可能です。
ストレートやロックで飲んでも口当たりは柔らかいため、初めてバーボンを口にするお客様にもおすすめできます。
フォアローゼズの発祥/運命的な愛のエピソード
伝統的なフォアローゼズは、ある男女の運命的な出会いによって誕生しました。創始者は「ポール・ジョーンズJr.」という男性で、舞踏会にて絶世の美女と出会います。
一目惚れしたポールは迷わずプロポーズをしましたが、彼女は「どうか次の舞踏会までお待ち下さい。プロポーズをお受けするなら、薔薇のコサージュをつけてまいります」と答えました。
そして約束の舞踏会の当日、彼女は4輪(フォア)の真紅の薔薇(ローゼズ)を身につけ、ポールの前に現れたのです。2人の愛を結びつけた薔薇のコサージュに由来して、「フォアローゼズ」と名付けられました。
フォアローゼズのラベルには、「真紅の薔薇のコサージュ」が描かれています。この素晴らしいエピソードを知った上で、いま一度フォアローゼズのラベルを確認してみてください。
誕生してから130年以上!フォアローゼズの歴史
1888年、フォアローゼズのブランドはケンタッキー州で誕生しました。創始者である「ポール・ジョーンズJr.」は、発売後すぐにバーボンづくりをするための蒸溜所を設立します。
フォアローゼズのブランドは親族、特に甥たちが広く展開を始めました。しかし、世界的な大戦の影響もあり、1919年~1933年までは「禁酒法」が施行され、思わぬ苦境を強いられます。
ただし、フォアローゼズは「薬用」としての生産が認められ、創業を許された数少ない蒸溜所の1つになりました。
その後はウイスキーの人気が高まったこともあり、フォアローゼズは世界中に広く躍進を遂げていきます。古くからウイスキーの人気が高いヨーロッパに加え、1971年には日本でも販売が開始されました。
2002年になると「キリンホールディングス株式会社」が蒸溜所を買い取り、製造・販売を引き継ぎます。そして2018年、フォアローゼズは130周年という節目を迎えました。
フォアローゼズの素材と製法/こだわりのプロセス
フォアローゼズはクオリティを保つため、素材の選別からボトリングまで、こだわりを徹底しています。完成するまでの大まかなプロセスは下記の通りです。
- 素材を仕入れる
- 素材を厳選する
- 独自の製法で原酒を生産する
- 5種類の酵母を育成して発酵させる
- 2度の蒸溜工程
- 熟成庫へ移動させる
- 樽の中でじっくり熟成させる
- 10種類の原酒をブレンドする
- 人の手で丁寧にボトリングする
中でもトウモロコシへのこだわりが強く、50年以上にわたって契約している農家から高クオリティのものを厳選し、大きさ、傷みの有無、水分含有量などを厳しくチェックしています。
また、熟成のピークを迎えた10種類の原酒を樽ごとにテイスティングし、長年の経験と熟練の技によって味や香りの特徴を見極めています。
さまざまな工程、厳しいチェックを経て完成したバーボンのみが、我々の手元に届けられているのです。
フォアローゼズの種類/代表的なラインアップ
フォアローゼズの代表的な種類は以下の通りです。
- フォアローゼズ
- フォアローゼズ ブラック
- フォアローゼズ プラチナ
- フォアローゼズ シングルバレル
- フォアローゼズ スモールバッチ
それぞれの特徴を1つずつ解説します。
フォアローゼズ(Four Roses)
原料や酵母、製造方法など、あらゆる工程にこだわったスタンダードモデルです。10種類の原酒をブレンドし、絶妙なバランスを実現しています。
香りと味わいがハイクオリティ、そしてフォアローゼズの中では比較的に安価なので、まずはこの1本から始めましょう。
口当たりはソフトでクセがあまりないため、初めてバーボンを味わうお客様にもおすすめできます。また、レモンやライムを追加するアレンジにも適しています。
フォアローゼズ 40゜
- アルコール度数:40%
- 香り:フルーツ・フローラル
- 味わい:すっきりとなめらかな味わい
- マッチするフード:焼き鳥の塩・ナッツ
容量:700ml
参考価格:1,920 円(税抜)
フォアローゼズ(Four Roses)ブラック
やや長めに熟成させたスタンダードモデルの上級版です。重みがある味わいが特徴的で、ナツメグやシナモンのような香りを楽しめます。
同時にバニラやキャラメルといった甘い香りを堪能でき、長い余韻にじっくり浸ることが可能です。
値段的にもスタンダードモデルより少し高価であるため、ワンランク上のバーボンを求めるお客様に勧めましょう。なお、フォアローゼズのブラックは日本でしか販売されていません。
フォアローゼズ ブラック
- アルコール度数:40%
- 香り:まろやかなスパイス・ほのかな甘さ
- 味わい:芳醇で柔らかな味わい
- マッチするフード:アンチョビポテト・チョコレート
容量:700ml
参考価格:3,820 円(税抜)
フォアローゼズ(Four Roses)プラチナ
長期熟成により複雑な香りが楽しめるプレミアムモデルです。日本限定販売のフォアローゼズであり、驚くほど洗練されたとろけるような味わいを堪能できます。
スタンダードモデルやブラックと比べて樽香と甘い香りが強く、よりパンチのある濃厚な味わいと長い余韻を楽しめます。
誕生日や結婚記念日など、お客様の特別な日におすすめできるバーボンです。また、パッケージに描かれている「薔薇のコサージュ」がシルバー仕様であるため、店内の酒棚に置いておくだけでも存在感を放ちます。
フォアローゼズ プラチナ
- アルコール度数:43%
- 香り:スパイスの複雑な香り・洋梨やバニラ
- 味わい:完熟としたプラムとチェリーが調和したような味わい
- マッチするフード:サーモンマリネ・クリームチーズ
容量:750ml
参考価格:8,810 円(税抜)
フォアローゼズ(Four Roses)シングルバレル
厳選した1種類の原酒だけを使用したシングルバレル。複数の樽をブレンドしていないため、希少性が高く、樽の個性をじっくりと楽しめます。
スパイスやコーン、ライ麦などの香りが強く、プラムやチェリーの個性が響き合う重厚な味わいが特徴的です。ほかのフォアローゼズに比べて、繊細でなめらかな余韻を堪能できます。
個性あふれる逸品であるため、バーボン好きの少しマニアックなお客様に勧めてみましょう。このフォアローゼズがきっかけで、新規顧客の獲得に繋がるかもしれません。
フォアローゼズ シングルバレル
- アルコール度数:50%
- 香り:スパイス、洋梨、カカオなど複雑な香り
- 味わい:プラムとチェリーの個性が響き合う味わい
- マッチするフード:牡蠣のアヒージョ・ウイスキーボンボン
容量:750ml
参考価格:6,330 円(税抜)
フォアローゼズ(Four Roses)スモールバッチ
4つの樽を厳選してブレンドしたフォアローゼズで、「マスター・ディスティラーズ・メロウ・チョイス」とも呼ばれています。
ほかのフォアローゼズに比べてクセが少なく、口当たりもソフトな印象を持ちます。ストレートやロックでも飲みやすいため、バーボンが苦手なお客様にも提案可能です。
また、ボトルが丸みを帯びていることから、可愛らしい印象を与えます。とはいえ、複雑で濃厚な味わいはないため、バーボン特有の深みを求めるお客様には適していません。
フォアローゼズ スモールバッチ
- アルコール度数:45%
- 香り:フルーティで甘い香り
- 味わい:バニラのように甘く柔らかな味わい
- マッチするフード:アスパラの生ハム巻き・カマンベールチーズ
※フォアローゼズ スモールバッチは現在正規代理店のメーカー終売のため取り扱いがございません。
容量:700ml
フォアローゼズの基本的な楽しみ方
フォアローゼズの楽しみ方は無限大です。好みに合わせてアレンジしたり、ストレートで本来の味わいを楽しんだりと、人それぞれ楽しみ方が異なります。
本項では、基本的な楽しみ方を4つ紹介します。貴店だけのオリジナルな提供方法を探してみてください。
本来の風味を楽しむ「ストレート」
フォアローゼズ本来の風味を楽しみたい場合は、「ストレート」がおすすめです。フルーティーな香りを堪能できると同時に、重厚で奥深い味わいを楽しめます。
フォアローゼズは口当たりが柔らかいため、ストレートでもスッキリとした余韻に浸れます。バーボンを初めて飲むお客様から、バーボン好きのお客様まで楽しめる基本的な飲み方です。
途中で水を少し足すことで、ハチミツやオレンジピールのような甘みに変化します。
口当たりがシルクになる「ロック」
氷を2、3個入れて「ロック」にすれば、口当たりがまろやかでシルクのように変化します。
フルーティーで濃厚な味わいはそのままですが、ストレートよりも多少飲みやすくなります。そのため、「ロックだと少し飲みづらい」というお客様に提案することが可能です。
ロックで提供する際は、大きめの氷が入る口の広いグラスがベストです。大きめの氷は溶けにくいため、フォアローゼズ本来の味わいが失われません。グラスをあらかじめ冷やしておくことも大切です。
甘味と酸味のバランスが取れる「ハイボール」
炭酸水で割る「ハイボール」は、甘みと酸味のバランスが取れて柑橘系の味わいに変化します。ストレートやロックとは違った楽しみ方を堪能できます。
また、炭酸水のシュワシュワにより爽快感が増すため、脂身の多いフードと合わせやすいのも利点です。
「ハイボールでしかバーボンを楽しめない」というお客様も一定数いることから、必ず用意しておきたい提供方法だと言えます。
店のオリジナル商品となる「アレンジ」
フォアローゼズは「アレンジ」を加えることも可能です。その店独自のオリジナル商品をつくることで、新規顧客の獲得にも期待が持てます。
代表的なアレンジメニューとして、以下のようなバリエーションがあげられます。
【おすすめのベース|フォアローゼズ】
- ケンタッキー レモネード(フォアローゼズ+レモンジュース+シュガーシロップ+ソーダ)
- ミント ジュレップ(フォアローゼズ+シュガーシロップ+フレッシュミント)
- オールド・ファッションド(フォアローゼズ+アンゴスチュラビターズ+角砂糖+オレンジピール+マラスキーノ・チェリー)
【おすすめのベース|フォアローゼズ ブラック】
- レモン チアー(フォアローゼズ ブラック+シュガーシロップ+レモンジュース+オレンジジュース+ソーダ)
- ニューヨーク サワー(フォアローゼズ ブラック+シュガーシロップ+レモンジュース+赤ワイン)
- ローゼズ ホットミルク(フォアローゼズ ブラック+ホットミルク+砂糖)
そのほか、フォアローゼズを用いたアレンジメニューは多数存在します。貴店だけのアレンジメニューを見つけてみてください。
フォアローゼズを実際に飲んだ口コミ/感想・評判
フォアローゼズを実際に飲んだ口コミ・感想を紹介していきます。
フォアローゼズを提供している飲食店様の感想
実際に「フォアローゼズ」「フォアローゼズ ブラック」「フォアローゼズ プラチナ」を提供している飲食店様に感想をお聞きしました。
フォアローゼズ
- 率直な感想:ウイスキー初心者でも勧めやすいバーボンウイスキー
- 香りのイメージ:フルーティ
- 味わい:フルーティ
- おすすめの飲み方:ソーダ割
- 合わせたいフード:ホタルイカ沖漬け・ウズラの煮卵
アンケート協力:歌舞伎町Bar
フォアローゼズ ブラック
- 率直な感想:スパイシーで個性が強い
- 香りのイメージ:スパイシーでほのかな樽香
- 味わい:通常のローゼスと比べると味わいがしっかりしていて、香りもいいがスパイシーは残っている
- おすすめの飲み方:ストレート・ロック
- 合わせたいフード:-
アンケート協力:聖蹟桜ヶ丘Bar
フォアローゼズ プラチナ
- 率直な感想:香も味わいも華やかなバーボンウイスキー
- 香りのイメージ:バニラのような甘い香りに、ほのかに香るオーク樽の落ち着いた上品な香り
- 味わい:口当たりはなめらかで、ドライフルーツのような甘みがあり、心地よい余韻を残してくれる
- おすすめの飲み方:ストレート・ロック
- 合わせたいフード:生ハム盛り合わせ・チーズ盛り合わせ
アンケート協力:銀座 Bar カサブランカ銀座様
フォアローゼズを飲んだカクヤス営業スタッフの感想
カクヤス営業スタッフが実際にフォアローゼズを飲んだ感想を、年代・性別に分けてご紹介します。
バーボンらしい樽香と甘やかな香り。スパイシーでしっかりとした樽感があるのでソーダにも負けない。飲み口は軽やかにまとまっているけれど、氷や水を加えてもカラメルのような甘い香りがしっかりしている。
【30代の男性】
意外と飲みやすくてびっくり!ハイボールが飲みやすいけど、ロックでも良さそう。
【40代半ばの男性】
フォアローゼズを久しぶりに飲んだけど、「バーボンソーダ」という表現がしっくりくる味わい。
【40代半ばの男性】
「あ、バーボンだな…」という安定感がある。華やかな香り、口に含むと優しくて、最後ほろっとした苦味が心地よい。やっぱり自分にはソーダ割りが合っている。
【20代の女性】
ウイスキーの感じはしっかりするけど、アルコール感が強くないので料理にも合いやすいと思った。ハイボールが一番美味しいと感じた。
【20代後半の女性】
味わいがしっかりしているので、ソーダ割りがおすすめ!自分はストレートだと少し苦手かも…
【30代前半の女性】
フォアローゼズは安価なウイスキーというイメージだが、樽の香りが意外にもしっかりしている。それでいて、丸みのある柔らかな味わいを楽しめた。氷を入れても薄まることなく、ズッシリとした重厚を感じることができた。
提供方法は無限大!フォアローゼズの導入を検討しよう!
本記事で紹介したフォアローゼズは、長年愛され続けているバーボンウイスキーです。フルーティーで飲みやすいお酒であるため、性別問わず多くの方に長く愛されています。
フォアローゼズの種類は豊富で、飲み方やアレンジ方法は無限大です。ポテンシャルが非常に高いため、フォアローゼズをきっかけに固定客の増加に繋がる可能性も十分あるでしょう。
ぜひ本記事の内容を参考にした上で、フォアローゼズの導入を検討してみてください。
なお、業務用酒販店であるカクヤスであれば、仕入れは1本からでも可能なものが多く、365日完全自社配送で対応しています。商品のお問い合わせや仕入れのご相談もお待ちしております。ぜひお気軽にご利用くださいませ。
この記事を書いた人
カクヤス編集部
飲食店なんでもスクエアは、国内業務用酒販売上No.1、首都圏飲食店顧客満足度No.1の実績をもつ酒販店「なんでも酒やカクヤス」が運営するメディアです。
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