国産ラム酒の魅力とは?おすすめの飲み方や代表的な銘柄を徹底解説
日本のサトウキビを用いてつくる「国産ラム酒」をご存知でしょうか?一般的なラム酒とは違い、芳醇な甘さとスッキリとした後味を堪能できます。
最もおすすめの飲み方はストレートとロックですが、カクテルベースとしての相性も良好です。国産ラム酒とフードを合わせるときは、味わいや香りが複雑かつ繊細なので、ラム酒の風味を消さないよう注意する必要があります。
そこで今回は、国産ラム酒の特徴や飲み方、代表的な銘柄を詳しく解説します。国産ラム酒に興味がある方、仕入れを検討している飲食店様はぜひ最後までご覧ください。
なお、業務用酒販店なんでも酒やカクヤスでは、国産ラム酒を幅広く扱っております。仕入れのご相談等も承っておりますので、国産ラム酒の導入を検討している飲食店様は、ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。
国産ラム酒の特徴|製造方法や歴史
国産ラム酒は、沖縄県や高知県など日本で収穫されたサトウキビを原料にした蒸留酒です。サトウキビ特有の芳醇な甘さがあり、それでいて後味がスッキリしています。
世界的に見て、日本でのサトウキビの収穫量はそこまで多くありません。また、国産ラム酒を製造している蒸留所が少ないことからも、一般的なラム酒に比べて、国産ラム酒は希少なお酒だと言えます。
国産ラム酒も通常のラム酒と同様、「ホワイトラム」「ゴールドラム」「ダークラム」の3種類があります。
ラム酒の製造方法
ラム酒の製造方法は、大きく以下の3つに分けられます。
- サトウキビをそのまま使う「アグリコール製法」
- 砂糖を結晶として取り除いたあとの糖蜜からつくる「トラディショナル製法」
- 凝縮したシロップ状のものからつくる「ハイテストモラセス製法」
国産ラム酒を含めた世界中のラム酒は、ほとんどが「トラディショナル製法」でつくられます。
具体的には、収穫したサトウキビを歯車などで押しつぶし、サトウキビのジュースを絞り出したあと、加熱・濃縮して糖液をつくって砂糖の結晶と糖蜜に分けます。この糖蜜に水と酵母を加え、およそ24〜36時間発酵させたのち、単式蒸留機や柱状型連続式蒸留機を用いて蒸留し、長期間熟成させればラム酒の完成です。
ラム酒の歴史
ラム酒の歴史はカリブ海の海賊時代まで遡ります。16~17世紀頃、プエルトリコあるいはバルバドス島という島で、サトウキビが栽培されるようになりました。
島に元々住んでいた民族は、奴隷としてサトウキビのプランテーションの労働力にあてられましたが、インフルエンザなどのウイルス感染により、ほぼ全滅してしまいました。次にプランテーションの労働力にあてられたのは、アフリカの黒人です。
アフリカの黒人にウイルスの免疫があったことで、サトウキビのプランテーションは順調に進み、そうして砂糖の生産量が飛躍的に増加しました。その副産物として大量に余った糖蜜を有効活用しようと、発酵、蒸留したことで生まれたのが「ラム酒」です。
砂糖づくりの副産物として誕生したラム酒は、支配者階級が嗜むだけでなく、奴隷たちのエネルギー補給としても活用されました。
なお、一説によると、日本におけるラム酒の起源は小笠原諸島だと言われています。1830年頃に島民は捕鯨船と取り引きし、ラム酒を手に入れていたとのことです。
国産ラム酒の飲み方|フードとの合わせ方
国産ラム酒は甘みが強く、芳醇な香りを楽しめるため、飲み方としてはストレートやロックが推奨されています。ただそれ以外の炭酸割り、お湯割りなどの飲み方でも、国産ラム酒の魅力を活かすことが可能です。
本項では、ストレート、ロック、炭酸割り、お湯割り、カクテルの5つの飲み方と、その飲み方に合うフードを解説していきます。
飲み方1.ストレート
国産ラム酒の濃厚な旨味を、最もダイレクトに味わえる飲み方です。国産ラム酒の味わいを深く感じるためにも、一口目はストレートで飲むことをおすすめします。
なお、ストレートで国産ラム酒を飲む場合は、ラム酒の種類に応じて温度を調整する必要があります。ホワイトラムなら十分に冷やしてから、ゴールドラムやダークラムなら常温で飲んでみてください。そのラム酒の特徴を最大限に活かせます。
【ストレートに合うフード】
チョコレート、ドライフルーツ、ナッツ
飲み方2.ロック
氷を入れてしっかりと冷やすロックでは、国産ラム酒の風味を残しつつ、飲みやすさが格段にアップします。また氷が少しずつ溶けることで、ラム酒の味の変化を感じられます。
【ロックに合うフード】
ハム・ソーセージ、チーズ、アイスクリーム
飲み方3.炭酸割り
「ストレートやロックだと飲みづらい…」という方におすすめしたいのが炭酸割りです。ラム酒の旨味は多少薄まりますが、その分炭酸の爽快感が加わり、非常に飲みやすくなります。
ホワイトラムやゴールドラムを炭酸割りで飲む際は、ライムを少し絞ると爽やかな刺激がプラスされます。
【炭酸割りに合うフード】
こってりした肉料理、味が濃い魚料理
飲み方4.お湯割り
濃厚な国産ラム酒をお湯で割ると、芳醇な甘さと香りが引き立ちます。体もポカポカとあたたまるため、寒い時期に特におすすめです。
また、シナモンやナツメグなどのスパイスを加えると、ラム酒の奥行きがさらに増し、特別な1杯になります。
【お湯割りに合うフード】
ケーキ・マフィンなどのデザート、フルーツ
飲み方5.カクテル
国産ラム酒は甘味がより引き出されるため、カクテルベースにも適しています。具体的には、以下のようなアレンジレシピがあります。
- モヒート:ホワイトラム(30〜45ml)+ライム(1/2個)+ガムシロップ(1tsp)+炭酸水(適量)
- ダイキリ:ホワイトラム(45ml)+ライムジュース(15ml)+ガムシロップ(1tsp)
- ラムコーク:ゴールドラム(30〜45ml)+コーラ(適量)+ライム(1スライス)
カクテルメニューのラム酒を国産ラム酒に変更することで、付加価値をプラスできるため、お酒の単価アップが狙えます。地産地消によるSDGsの取り組みや貢献に期待できるのもポイントです。
【カクテルに合うフード】
ドライフルーツ、ナッツ
代表的な国産ラム酒|6つの銘柄
国産ラム酒の飲み方がわかったところで、代表的な銘柄を6つ紹介します。国産ラム酒の導入を考えている飲食店様は、ぜひ以下の詳細をチェックしてみてください。
- ヘリオス ラム
- SEVEN SEAS
- COR COR(コルコル)
- 小笠原ラム
- イエラム サンタマリア クリスタル
- イエラム サンタマリア ゴールド
それぞれの銘柄を1つずつ解説します。
ヘリオス ラム
沖縄のサトウキビを100%使ったドライなラム。サトウキビ由来の豊かな香りと、濃厚な味わいが特徴的です。それに加え、沖縄のあたたかい気候を思わせるフルーティさも併せ持ちます。
外国産のラム酒では味わえない、すっきりとした後味が魅力。飲み方はハーフ・ロック、ラムトニックがおすすめです。
SEVEN SEAS
独特の製法によってつくられた無香料・無着色の国産ラムです。輝きのあるゴールドが印象的で、カラメル香が甘くスモーキーな香りとともに感じられます。
また黒糖原料由来の豊かな香り、スパイシーでベリーのような心地よい余韻も秘めています。この複雑な味わいは、国産ラム酒ならではの魅力と言えるでしょう。
COR COR(コルコル)
南大東島産のサトウキビの糖蜜をふんだんに使用したラム酒です。添加物や着色料が使われておらず、素材本来の味わいを存分に引き出しています。
なお本銘柄は、瓶詰めからラベル貼りまですべて手作業で行っていることから、限られた本数しか販売されていません。既存のラム酒とは一味違い、特別な味わいを感じられます。
小笠原ラム
日本でも珍しい東京都小笠原島産のラム酒です。ベースとなっているサトウキビ由来の芳醇な甘さは、「亜熱帯」を感じさせてくれます。ストレートやロックはもちろんのこと、カクテルベースにも適しています。
イエラム サンタマリア クリスタル
伊江島産サトウキビのしぼり汁のみからつくられるアグリコールラム。一般的な製法とは異なり、サトウキビの搾り汁から砂糖を精製せず、搾り汁を直接原料にして醸造酒をつくっています。
サトウキビの新鮮で甘い香りが特徴的。雑味やクセが少なく、爽やかな後味を堪能できます。
イエラム サンタマリア ゴールド
伊江島産サトウキビの搾り汁のみで仕込み、オーク樽で熟成させたアグリコールラムです。北海道余市から送られてきた10年以上使われた中古樽を使用し、じっくり時間をかけて深みを引き出しています。
そのため「クリスタル」よりも、豊かな香りと濃厚な味わいを楽しめます。ぜひストレートで味わってみてください。
まとめ
本記事では、国産ラム酒の特徴や飲み方、代表的な銘柄を紹介しました。
国産ラム酒は日本で収穫したサトウキビを使ってつくられたもので、サトウキビ特有の芳醇な甘さが際立っているのが特徴です。さまざまな飲み方が考えられますが、最もおすすめな飲み方として、ストレートとロックが挙げられます。
国産ラム酒に興味がある方や仕入れを考えている飲食店様は、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。なお、飲食店では国産ラム酒単体で大幅な利益を得るのは難しいため、一緒にフードを注文してもらう、ラム酒の後味に合うドリンクを提案する、などの工夫が必要です。
業務用酒販店なんでも酒やカクヤスでは、ドリンク・フードの合わせ方などのご相談を承っております。また、客単価アップにつなげるドリンクメニュー、差込みメニューの作成も無料で行っておりますので、「国産ラム酒を仕入れてみたい」「ドリンクとの合わせ方を知りたい」という飲食店様は、ぜひお気軽にご相談くださいませ。
この記事を書いた人
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