飲食店向けワインの正しい保存方法|長期間鮮度を保てるおすすめワインもご紹介

ワインは瓶詰め後も熟成が進むことから、一般的に賞味期限がありません。しかし正しい保存方法でなければ味や品質が劣化し、うまく熟成させられない可能性があります。

ワインをベストな状態で寝かし、おいしいまま提供するには、正しい保存方法や管理を徹底することが大切です。

そこでこの記事では、ワインの正しい保存方法(開封前・開封後)を解説します。開封後の酸化やロスに悩む方は、開封後の酸化を遅らせる保存グッズをあらためてチェックしてみてください。後半では、フレッシュな状態を保ちやすいおすすめワインをソムリエのテイスティングコメントとともにご紹介します。

一般的なワインの保存期間は?いつまでおいしく飲める?

ワインと一口にいっても、何年も熟成させておいしさを引き出すものもあれば、醸造後すぐの若い味を楽しむものもあります。ワインの保存期間はワインのタイプによって異なるため、ここでは「おいしく飲める」とされる一般的な保存期間を未開封と開封後それぞれで解説します。

未開封で保存できる期間はワインによって異なる

未開封ワインの保存期間は、ワインのタイプにより大きく異なります。

ヴィンテージなど熟成させることを前提に造られたワインは、正しい管理ができれば何十年も保存が可能です。ただし、同じワインでもヴィンテージの程度により飲み頃が異なり、高級なものほど遅く、並のものほど早いことが一般的です。

テーブルワインなどのお手頃なものや、フレッシュな果実味が魅力のワインは、そもそも熟成させて飲むことを想定して造られていません。そのため発売後なるべく早く、遅くとも2~3年以内に飲むとよいでしょう。

ただし、いずれのワインも適切な環境で保存しなければ品質が低下してしまうため、仕入れ前に長期間保存に適した環境を整えておきましょう。

一度開封するとワインは急激に酸化する

開封後のワインは一般的に3日以内に飲みきるのがベストです。
ワインは未開封であっても容器内で熟成され、常に品質が変化していますが、開封後は酸素にふれることで急激に酸化します。

手頃な価格のボトルワインは開封から2~3日で味わいが落ちるものが多く、開封後1週間を過ぎると飲み頃のピークを過ぎてしまうことがほとんどでしょう。

ワインによっては抜栓直後よりも1~2日後のほうがおいしく飲めるものもあります。これらは開封後必ず密閉して冷蔵庫に縦置きするなど、正しい方法で保存することがおいしさを保つカギとなります。

未開封ワインをおいしく保存する5つのポイント

開封後の味の変化からもわかるように、ワインは空気にふれることで急激に酸化が進みます。しかし、ワインの品質を変化させる要因は空気だけではありません。ここからは開封前のワインをおいしく保存するポイントと、最適な保管場所といえる「ワインセラー」について解説します。

適温を保てる場所に保存する

ワインの保存に適した温度は13~15℃です。 照明や直射日光が当たらない冷暗所で、かつ昼夜の気温差などがない場所に保管することが理想です。

特に飲食店では火の近くや窓際は温度が上昇しやすいため、ワインを置かないよう注意しましょう。冷暖房の影響で室温が変化しやすい場所も、ワインの保管場所としては不向きです。また、湿度が高い場所は温度が上がりやすくなるため注意してください。ワインの保管に適した湿度は75%前後ですが、湿度が高くなりすぎるとラベルの劣化を招きます。

ボトルは寝かせて保存する

コルク栓のワインは必ず寝かせて保管しましょう。
コルクは乾燥に弱く、乾くことで縮む性質を持ちます。コルク栓が乾燥するとボトルに空気が入り、ワインが酸化する原因となる点に注意してください。ボトルを横に寝かせて保管すると、ワインが常にコルク栓にふれる状態となり、コルク栓の乾燥を防げます。

また、ワインは振動によっても品質が劣化するため、振動の影響を受けない安定した場所に寝かせることもおいしさを保つポイントです。

光の当たらない場所に保存する

ワインは照明や日光などの光によっても変質するため、できるだけ 光の当たらない暗い場所に保管しましょう。通常は照明が当たらず、取り出す際など必要に応じて照明を点けられるような場所が理想です。常に暗い場所がない、照明を点けておく必要があるなど、暗い場所に保管することが難しい場合は、新聞紙などでワインボトルを包んで遮光する方法がおすすめです。

ただし、温度が変化しやすい窓際は、先述のようにワインの置き場所としては不向きです。シャッターやカーテンで遮光していたとしても未開封のワインを置かないように注意しましょう。

強いにおいのある場所は避ける

におい移りを防ぐため、ワインとワイン以外のものを一緒に保管しないようにしましょう。

ワインと同じ空間ににおいのあるものを保管していると、コルク栓を通してワインへにおいが移ってしまう可能性があります。食品や植物、芳香剤のほか、調理時の湯気などにも注意してください。ワインを保管する空間には他のものを置かず、ワインのみで保管できる環境が望ましいです。

冷蔵庫ではなくワインセラーでの保存がおすすめ

店内でワインを保管する際は、自作スペースや冷蔵庫よりも、ワインセラーを利用するのがおすすめです。

ワインに最適な環境を整えようとすると、空調システムを24時間稼働させたり、採光を遮ったりする必要があり、規模によってはあまり現実的ではありません。

ワインセラーならば温度や湿度、におい移り、扉の開閉による振動などのあらゆる面で対策でき、必要以上のスペースを圧迫しません。ワインに最適な環境が整っているため、未開封ワインの不用意な劣化を防げるでしょう。特に、何年も寝かせることでおいしさが増す熟成タイプのワインや、記念日などで提供したい高級ワインは、おいしさを保つためにもワインセラーでの保管がおすすめです。

さらに店内のお客様が見えるところにワインセラーを設置することで、「ワインをしっかり保管している」「ワインの品揃えがある」とお客様に安心感を与えるのに一役買ってくれます。

ワインセラーについて、詳しくはこちらの記事もご覧ください。
ワインセラーの種類と選び方|フォルスタージャパンのラインナップもご紹介

開封後のワインの保存方法と保存期間目安

使いきれずに残ったものなど開封済みのワインを保存するには、ボトルに空気を入れないことが大切です。開封後のワインの保存方法と、保存期間の目安を以下でチェックしておきましょう。

コルクやスクリューキャップを閉めて保存は2~3日が限度

元の栓であったコルクやスクリューキャップを使って保存する方法です。

コルク栓の場合は、ボトルの口にそのまま挿し直しましょう。コルクにラップを巻きつけると密閉性が上がります。スクリューキャップのワインは特別な工夫をせずに締め直して問題ありません。容量が少ない場合は小さなボトルにゆっくり移し替えて、ボトルの口近くまでワインを注いで栓をすることで、酸化の速度を遅らせられます。

元のコルクやスクリューキャップを閉める場合の保存期間は、2~3日が目安です(ワインによっても異なります)。

ポンプ式のストッパーやアンチ・オックスで保存は約1週間が限度

一度開封したワインを、専用のグッズを使って保存する方法もあります。

ワインの保存グッズにはさまざまな種類がありますが、ポンプ式のワインストッパーやアンチ・オックスは手頃な価格で手に入れやすく、使用方法もシンプルです。どちらも、元の栓を使う場合に比べて酸化を防ぎやすく、保存期間も長くなります。

ワインにもよりますが、ワイン用の保存グッズを使用した場合、1週間程度が保存期間の限度です。

バキュバンストッパー

バキュバンストッパー

ボトル内の空気を85%抜き出し、酸化を防止します。
対応瓶口径15から21.5㎜。

容量:1個

参考価格:1,700 円(税抜)

開封後のワインもフレッシュに楽しめるBIB(バックインボックス)
Gold Seal(ゴールドシール)

グラスワインを提供する飲食店では、お店の定休日やお客様の注文のタイミングなど、一度開封したボトルワインを2~3日中に使い切るのが難しい場合もあるでしょう。また、ワインの残量によって酸化するスピードも変わってくるため、毎回同じクオリティのワインを提供できない場合もあります。

そういった問題に対処できるのがBIB(バックインボックス)と呼ばれる箱ワインです。

BIB(バックインボックス)の箱の中では、ワインが真空パックに入っているので一般的なボトルワインよりも開封後の長期保存できるのが最大のメリットです。

そんなBIBのワインでおすすめしたいのが、4L(ワインボトル5本分以上)もの大容量を誇る「Gold Seal(ゴールドシール)」です。

「ゴールドシール」はオーストラリアのリヴェリナ(生産者:デ ボルトリ)で生産されるハウスワインです。ラインナップは食事に最適な赤(ミディアムボディ)、白(辛口)の2種類あり、その味わいはコク深く、テーブルワインから料理まで幅広く活用できるとしてワイン業界でも注目を集めています。

ここからは、大容量でありながら新鮮さを保ちやすいBIBの特徴と、トップソムリエによるゴールドシールのテイスティングコメントをご紹介します。

真空パックで酸化を防ぐ

BIBはバッグ内が常に真空状態となるため、開封後も中のワインが酸化しにくい特徴があります。ゴールドシールも例外ではなく、温度変化に注意して正しく保管することで、開封後1ヵ月はフレッシュな果実味を楽しめます。開封後の寿命が長いためロスの削減につながり、ハウスワインの品質向上は顧客満足度アップを期待できるでしょう。

コンパクト設計でスペースを確保

重ね収納が難しいボトルワインに比べ、ゴールドシールを詰めた箱型のBIBは重ね収納ができ、省スペースな設計です。重ねて収納すれば箱の上部に無駄なスペースを作らず保管が可能。高さが確保できない場所では箱から出してバッグのみにすることで、スペースを大幅に節約できます。

また、使用後のバッグは小さくなるためゴミも最小限にまとまり、空きビンを溜めるスペースも不要です。

果実味豊かでバランスのとれた味わい

BIB(バックインボックス)のワイン「ゴールドシール」は、赤白ともにバランスのとれた味わいで万人に好かれる果実味が特徴です。なかでも赤はタンニンが豊富で少量でも色が濃く、しっかりした旨味やコクを感じられる点も見逃せないポイントです。

テーブルワインとして楽しむことはもちろん、カクテルベースワイン、料理用ワインなどで幅広く使用でき、高いコストパフォーマンスを発揮します。

以下では、日本ソムリエ協会常務理事、「コンラッド東京」エグゼクティブソムリエを務める、日本のトップソムリエの一人、森覚ソムリエによるゴールドシールのテイスティングコメントをご紹介します。

赤(ゴールドシール・スペシャル・ドライ・レッド)

Gold Seal Special Dry Red(ゴールドシール・スペシャル・ドライ・レッド)

Gold Seal Special Dry Red(ゴールドシール・スペシャル・ドライ・レッド)

  • 度数:12.5%
  • ぶどう品種:シラーズ、カベルネ・フラン、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン他
  • インポーター:ファームストン株式会社

森覚ソムリエによるテイスティングコメント

非常にフルーティーでやわらかい、丸みのある味わいです。中盤からしっかりと酸が感じられます。
料理酒としても万能です。煮込み料理に使うとワイン自体の風味は蒸発しますが、酸や旨味は残ります。きれいな酸があるワインはお料理に使いやすく、色の濃さは赤ワイン煮込みなどの照りにもつながります。ワインの色というのもお料理に影響を与えます。

容量:4L

参考価格:3,050 円(税抜)

白(ゴールドシール・フレッシュ・ドライ・ホワイト)

Gold Seal Fresh Dry White(ゴールドシール・フレッシュ・ドライ・ホワイト)

Gold Seal Fresh Dry White(ゴールドシール・フレッシュ・ドライ・ホワイト)

  • 度数:10.5%
  • ぶどう品種:セミヨン、シャルドネ、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン他
  • インポーター:ファームストン株式会社

森覚ソムリエによるテイスティングコメント

全体的にフルーティーでやわらかいジューシーな味わいです。
非常にピュアな飲み飽きない酸がありますので、料理酒としてお料理に使いつつ、食中酒として飲んでいただくという楽しみ方ができるのかなと思います。

容量:4L

参考価格:3,050 円(税抜)

まとめ

ボトルワインの正しい保存方法は13~15℃の適温で横に寝かせ、光や振動、においを避けることです。飲食店などで品質をしっかり維持するには、ワインセラーの使用をおすすめします。
開封後のボトルワインは1週間も経つと品質が損なわれてしまうため、料理やテイスティングに使用したあとのロスに悩むケースもあるでしょう。

ワインをおいしい状態で保存・提供したいと考える飲食店オーナーへは、使い勝手とコストパフォーマンスに優れたBIBのゴールドシールをおすすめします。

BIBのゴールドシールのメリットを改めてまとめます。

BIB(バックインボックス)ゴールドシールのメリット

  • 真空状態でワインを保存しているので開封して約1か月は品質が維持できる。廃棄ロスが格段に減る
  • 横、縦、中の袋の状態で保管できるので省スペース化になる
  • BIB(バックインポックス)は安価なワインと思われがちだが、ゴールドシールはトップソムリエも認める程のコストパフォーマンスの高い品質
  • グラスやデキャンタの提供だけでなく、料理酒としてもワンランク上の仕上がりになる

足を運んでくださるお客さまへ至高のひとときを提供するために、ソムリエも認めるゴールドシールの味わいとコクを採り入れてみてはいかがでしょうか。

長期保存によってワインの品質を保持できるバックインボックスのように、飲食店のお困り事を解決できる商品やサービスは多数あります。お酒のカクヤスでは、そういった飲食店のお困り事のご相談を無料で受け付けています。お店のスタイルによってご提案できる内容は多岐に渡ります。まずはお気軽にお問い合わせください!

この記事を書いた人

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